ロシアのミハイル・ミシュスティン首相がApp StoreとGoogle Playに相当するロシア版プラットフォームサービス、エコシステムを作る必要があると下院で報告したと、国営タス通信などのロシアメディアが報じました。
こうした発言の背景として、App StoreとGoogle Playでのダウンロードが不可能となる可能性があるため、と首相は説明しているとのこと。news.ruは欧米からの金融制裁を受けて3月25日にロシアの銀行のモバイルアプリが姿を消したことを例に挙げています。
ロシア政府とロシア大手企業が既にAndroid代替ストアに取り組んでおり、2022年半ばにリリースされる予定であるなどとタス通信は報じていますが信憑性、実現性は不明です。
なおAppleは以前、ロシアからの圧力を受けて反体制派の投票アプリをApp Storeから削除する措置をとっていましたが、THE HILLが伝えたところによれば、最近このアプリが復活しています。
特にロシアのウクライナ侵攻以後、ロシア国営メディアは事実と異なるプロパガンダを多く流しており、報道から確実に読み取れるのは、米国大手二社のプラットフォームに依存した携帯電話機が普及している状況にロシア政府が危機感を募らせているという部分であって、それ以上の部分については批判的視座が必要です。
ちなみにロイター通信は、これまでタス通信の記事を配信してきましたが、ウクライナ情勢に関する虚偽情報とプロパガンダの拡散への懸念を理由に、2週間前、配信契約を終了しています。