KDDIが「アパレル販売向け高精細XRマネキン」を開発 すまほん!!

アパレル向けXRマネキン

 KDDIは5月18日、バーチャル上で衣服を確認できるソリューション「アパレル販売向け高精細XRマネキン」を開発しました。

 Google Cloudの新しいクラウドレンダリング製品である「Immersive Stream for XR」を日本国内で初めて利用したということです。

 昨今のアパレル業界は「大量消費、大量生産」の構造になっています。消費者の多種多様なニーズに答えるべく、豊富なサイズ・カラーで商品を揃えているものの、もちろん店頭に並んだものすべてが誰かの手に渡るわけではありません。売れ残ったものはすべて廃棄を余儀なくされているのが現状です。

 SDGsが騒がれる昨今にこの状況はまずいとして、KDDIがGoogle Cloudと協力して立ち上がり、本ソリューションを開発したとのこと。

 既存のバーチャルサービスは、利用するために端末にそれなりのスペックが要求されるのに対し、このソリューションは「Immersive Stream for XR」を活用したことで、スペックに依存することなく利用可能にしたことが特徴です。

 負荷のかかる作業はクラウド上で行い、端末にはあくまでストリーミング映像を配信するだけにしたことで、これを実現しているとのこと。

アパレル向けXRマネキン

 このソリューションを用いて、商品の確認をバーチャル上で行い、そのまま購入もECサイトへ誘導する形をとれば、店頭に在庫を余分に置く必要がなくなります。さらには、個人のスマホでも利用可能になるとのことで、店舗に行くことすら不要に。

 もちろん今でもECサイト上で衣服を購入することは出来ますが、実物(に限りなく近いサンプル)を自分の目で見てから購入できるようになることで「サイズが合わなかった」「色味が思っていたのと違った」といったミスチョイスを最小限にすることが出来そうです。

アパレル向けXRマネキン

 ちなみに商品をバーチャル上で着用してくれるマネキンは、KDDIのクリエイティブチーム「au VISION STUDIO」がプロデュースするバーチャルヒューマン「coh」。髪の毛一本一本まで精密に表現されているうえ、人間の動きを取り込んで動かすことも可能で、衣服の素材感や布の動き方までも確認できるとしています。

 グーグル・クラウド・ジャパン合同会社代表の平手智行氏も「このKDDIのソリューションは、まさにアパレル業界のあり方を大きくかえる第一歩」と期待を示しています。今後、実店舗導入に向けて検証が進められていくということです。

アパレル向けXRマネキン

 店舗で実物を見て、触って、確かめながらショッピングをするのが好きな筆者としては少々複雑ではありますが、持続可能な社会の実現のためには変化を避けては通れません。アパレルショップから店頭在庫が消え、デジタルサイネージだけが並ぶ未来もそう遠くないのかもしれませんね。