Googleは、Windows向けに提供を続けてきた「Chromeクリーンアップツール」を、先日から正式版の提供が開始されたChrome 111において削除しました。
「Chromeクリーンアップツール」は、インターネットの閲覧においてユーザー経験に影響を与える可能性のあるソフトウェア(Unwanted Softfare)を検査し、自動で削除するもの。元々、2015年にChromeとは別のソフトウェアとして提供を開始しましたが、その後機能をChromeに統合していました。
Google関連の情報に詳しい9to5Googleによると、2023年2月にユーザーが実行した「Chromeクリーンアップツール」によるスキャンのうち、既知のアドウェア等を検出したのは、全体のわずか0.06%であったとのこと。
Windows 10やWindows 11においては、「Windowsセキュリティ」に含まれるWindows Defenderによるマルウェアやアドウェアといった迷惑ツール・ウイルスの検知が強化されています。
様々なウイルスをWindowsに導入して検証するYouTuberの古明地フラン氏も、動画内でかなりの確率で導入をWindows Defenderに阻止されており、Windows 8.1以前のWindowsと比較してもウイルスがインストールされる可能性は格段に減っていることが伺えます。Googleは、これらWindowsのセキュリティ性能向上などを鑑みて、「Chromeクリーンアップツール」の削除を決定したと見られます。
Chrome 111へのアップデート後は、Chromeからクリーンアップツールによる手動スキャンを行ったり、Chromeの設定から「設定のリセットとクリーンアップ」オプションが利用できなくなります。また、今後Windowsを定期的にスキャンし、不審なファイルや挙動が見つかった際にユーザーへ削除を促す機能も削除する予定であるとのことです。