最新のiPad Proは有機ELをiPadシリーズではじめて搭載し、画面の表現力を大幅に底上げしたモデルとなっていますが、一部のユーザーが「画面が粗く見える」というパネルの不具合を報告しているようです。GSMArenaが伝えました。
Redditなどのフォーラムで報告されている内容によれば、ちょうど中間ほどの明るさでグレーやそれに近い色を表示した際に最も目立つようであり、いわばカメラのISOが高い時に出るノイズのような粒が見えるとのこと。
またこの粒状感は、画面から多少離れていても確認でき、クリエイティブな作業を行うにあたって非常に煩わしいとしています。AppleおよびSamsung Displayはこの件に関して、何ら公式の声明を出していません。
ユーザーの間では、今回の問題に関して「タンデムOLEDディスプレイ」が原因ではないかと推測されています。同技術は有機ELパネルを2層に重ねることによって、焼き付きの防止と商品電力の低減を狙うものですが、そのパネルの位置がずれていることにより、今回の問題が引き起こされているのではないかということ。また、iPad Proの画素密度が264ppiと、スマートフォンなどと比べて低く、画素のサイズが大きいことも目立つ要因になっているといいます。
GSMArenaによれば、これは今年初めごろに一部のGalaxy S24 Ultraにて起こっていた不具合と同じ問題である可能性が高いとのこと。Samsungはこれを仕様と主張したものの、最終的には修正プログラムを配布しているようです。
画面の表示が崩れるゼリースクロール問題を引き起こし、訴訟沙汰にもなったiPad mini(6世代)といい、大きな変革を敢行した後のiPadシリーズは様子見していたほうが良いのかもしれませんね。