スマートフォンやタブレットのベンチマークとしておなじみAnTuTuは、2024年11月中に計測されたAndroidのフラッグシップスマホおよびミドルハイスマホ、タブレットカテゴリのベンチマークスコアランキングを発表しました。そのうち、フラッグシップスマホカテゴリのランキングはなかなかに興味深いことになっていますのでご紹介します。
まず注意してほしいのが、これらのスコアは一定以上のユーザーからの計測がなければリストに載らないという点。このため、11月中旬以降の発表・発送となったREDMAGIC 10 Proや、Nubia Z70 Ultraといった端末はランクインしていません。
早速ハイエンド端末のランキングを解説していくと、11月度の計測でトップに躍り出たのはゲーミングスマホでSnapdragon 8 Eliteを搭載するROG Phone 9 Pro。計測スコアの平均は293万2124点で、2位にかなり大きな差をつけて首位独走しています。
そして今月のランキングはやはりSnapdragon 8 Eliteを搭載する端末と、Dimensity 9400を搭載する端末のグループ戦という構図に。
Dimensity陣営は6位7位にOPPO Find X8とvivo X200が付き、2位3位に各々の上位モデルであるvivo X200 ProとOPPO Find X8 Proがつくという構図。仲良しかよ。また、Dimensity 9400を搭載する端末は現時点で6機種しか登場していないにもかかわらず、うち4機種がランクインしたのは特筆すべき事項です。
Snapdragon 8 Elite陣営は10位圏内で6機種ランクインしていますが、個人的には発熱やそれによる性能の抑制がかなり心配になる結果です。物理ファンなどを備えないとはいえゲーミングスマホであるROG Phone 9 Proはおいて置くとして、当初300万点台前後と言われたSnapdragon 8 Elite搭載機種が軒並み280万点台やそれ以下。
特に怪しく思ってしまうのがぎりぎりランクインしたREDMI K80 Proです。製品紹介ページで「AnTuTuベンチマークで319万4766点を記録」とアピールしている割に、ユーザーが計測した平均スコアは261万点台となっており、なんと50万点クラスの乖離が起きてしまっています。
Xiaomiがどういった環境でAnTuTuベンチマークを計測しているのかは分かりませんが、もしかしたらSnapdragon 8 EliteよりもDimensity 9400のほうが実用上の性能が上回っている可能性も考えらるかもしれません。
背中を追うMediaTekよりも、認知度やゲーム最適化優先度合いでSnapdragonを選択するユーザーは少なくないと思いますが、どんどん状況が変わってくる可能性はありそう。今後の動向に注目しておきたいところです。