MediaTekは9月22日、次世代フラッグシップSoC「Dimensity 9500」を発表しました。
この9月22日という日程がまたなんともいやらしく、Qualcommが同じくフラッグシップSoCたるSnapdragon 8 Elite Gen 5を発表するSnapdragon Summitの前日。まさにライバル社への対抗心をむき出しにした格好です。
気になる性能は、リーク情報によるとAnTuTu V11で400万点超を記録。Geekbench 6ではシングルコア3900点超、マルチコア1万1000点超という数値が報告されています。
なおDimensity 9400はGeekbench 6でシングルコア約2700-2900点、マルチコア約8500-9000点程度となっていたため、情報が定かであればシングルコア性能で約35-44%、マルチコア性能で約22-29%という大きすぎる進化となる見込みです。
その進化の秘訣はArmの最近発表した新しい世代のCPU/GPUを搭載していること。CPU構成はすべてのコアで強力なモデルを採用する「All Big Core」設計を継続し、1つのC1-Ultra、3つのC1-Premium、4つのC1-Proコアという1+3+4構成。最大4.21GHzを叩き出します。そしてMediaTekによると、シングルコア性能で32%、マルチコア性能で17%の向上を実現しながら、ウルトラコアの消費電力は55%削減したとのこと。
GPUには新しいArm G1-Ultraを採用し、ピーク性能で33%向上、電力効率も42%改善。レイトレーシングユニットを倍増させ、120fpsでのレイトレーシングゲームに対応するそうです。UnrealEngine 5.6のMegaLightsや5.5のNaniteもサポートし、コンソール級のグラフィック体験を謳います。
カメラISP「Imagiq 1190」によって単眼3億2000万画素に対応。製造プロセスはTSMCの3nm N3Pを採用。Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0、5G Sub-6GHz対応といった最新規格にも当然対応します。
このチップを搭載した端末としては、vivo X300シリーズが10月13日に中国で発表予定となっているほか、OPPOも早期の採用が見込まれています。