海外メディア「New York Times」が報じたところによると、アメリカの国家安全保障局(NSA)が中国ファーウェイ(華為技術)のサーバーに侵入し、幹部の通信を盗聴していたそうです。
これはNSA元職員のEdward Snowden氏が暴露した文書に基づくもの。それによると、NSAの対ファーウェイの作戦は「Shotgiant」のコードネームで呼ばれ、作戦目標はファーウェイと中国人民解放軍の関係性を明らかにすることにありました。
ファーウェイはスマートフォンや通信機器をリリースする大手の中国メーカーです。日本の各移動体通信事業者に、基地局やスマートフォンを供給しています。創設者が中国人民解放軍の出身者であることから、米政府は人民解放軍・中国共産党公安部門とファーウェイが繋がっていると非難し、安全保障上の観点から、ファーウェイの米国における活動をしばしば妨げています。
ドイツ紙のシュピーゲルも、NSAの対ファーウェイ諜報戦について報じており、それによれば、NSAはファーウェイのネットワークに侵入し、1400人以上の顧客データと、技術者向けの社内研修用の文書をコピーしたそうです。さらに同紙は、NSAが中国の政府官庁や元胡錦濤国家主席を盗聴対象としていたことも付け加えました。
NSAは、アメリカの情報機関です。元職員であるEdward Snowden氏の暴露以降、ドイツのメルケル首相を始めとし他国の首脳や要人を、盗聴していた疑いが持たれています。
日本ではいまひとつ盛り上がりに欠ける話題ではありますが、海外では大きな関心を集めている話題であり、今後も注視していきたいところです。
情報元:New York Times, Reuters