CNETが報じたところによると、4月28日開催のNTT docomoの決算会見において、加藤薫社長は、新しいSIMロック解除制度について言及しました。
端末購入日から6ヶ月経たないとSIMロックが解除できない理由について、転売対策であると説明しました。
「一部のユーザーが不正に端末を入手して転売する行為などが散見されている。そういった悪意のある行為をある程度防止したい観点からそういうものが必要だと思っている」
一部のユーザーの「不正に端末を入手して」というのが今ひとつわかりません。不正契約をドコモが受け付けないよう厳格化すべき話です。盗品であればIMEIで遠隔ロック(赤ロム化)すべきです。
海外に持ち逃げされてしまうことを防止したいという面はあるかもしれませんが、SIMロックの掛かった日本のiPhoneは、非正規の手段でSIMロックを解除され、海外市場に転売されています。そういう組織に、正規のSIMロック解除手段は必ずしも必要ではないのです。
結局、割を食らうのは、正規のSIMロック解除手段を使用し、他社・他社系MVNO・海外現地SIMで端末を使いたい一般ユーザーです。ガイドラインは、端末代踏み倒しや不正利用を阻止する目的においてのみ、解除制限期間の設定を認めていますが、半年間という期間設定が、それらを防止できるとは思えません。さらに解除制限期間は「最低限必要な期間」「必要最小限の措置」であることが強く求められていますが、6ヶ月という長期間はガイドラインを逸脱しているのではないかと思います。
総務省は解除制限期間について、是正を求めるべきであると思います。