NTTコミュニケーションズが海賊版サイトへのブロッキングを行うと発表したことについて、埼玉県の弁護士が東京地裁に訴訟を提起すると、共同通信が報じました。
NTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社NTTドコモ、株式会社NTTぷららは、政府知財戦略本部の指定した海賊版サイトに対し、ブロッキング(アクセス遮断)の実行を、「準備が整い次第実施」と予告していますが、まだ着手していません。今回の訴訟はこのうち、NTTコミュニケーションズに対してのものです。
原告は埼玉県の弁護士法人戸田総合法律事務所代表の中澤佑一弁護士。ブロッキングは違法であるとして、実際に行われることへの差し止めを求めるものとなっています。
日本政府要請のアクセス遮断は違憲の恐れがあり、これをNTTコミュニケーションズが実行することは通信の秘密侵害となり、もし緊急避難が認められなければ電気通信事業法違反となります。訴訟提起によってひとつの司法判断が下されることになりそうです。
他にもNTTに対する複数の訴訟の動きがあります。最も大きな例が昨日発表された、主婦連合会と全国地域婦人団体連絡協議会によるもので、実際にブロッキングを行った場合に消費者団体訴訟や刑事告発を行うことを含むものとなっています。