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最高裁に向けて。コインハイブ事件、意見書募集

 一般社団法人日本ハッカー協会は、Coinhive事件に関する意見書提出に協力するよう募集する記事を公開しました。記事寄稿者はコインハイブ事件弁護団主任弁護人平野敬氏。

 Coinhiveを自サイトに設置したWebデザイナーのモロ氏が、不正指令電磁的記録保管罪(ウイルス罪)であるとして起訴された件で、一審は無罪判決を勝ち取ったものの、高裁では敗訴。罰金10万円を命じる逆転有罪判決が出ていました。モロ氏は最高裁を戦う予定です。

 当初から濫用の懸念のあった不正指令電磁的記録を定義する曖昧な条文が、現にCoinhive、Wizard Bible事件、アラートループ事件など実際に濫用されていると指摘。マイニングのJavaScriptについて、ウェブサイトの閲覧のため必要なプログラムでなければ反意図性が肯定されるとしており、リソース消費がごくわずかでも不正性は否定されないというのが高裁判決であり、これを元にすればGoogleAnalyticsやターゲティング広告といったツールも不正指令電磁的記録あたると判断されかねないといいます。警察からすればWeb関係者を容易に摘発可能になるというわけです。

 このため、ウェブやセキュリティ関連企業をはじめIT業界の人に、意見書を執筆して欲しいというのが今回の募集となります。上告趣意書と合わせて最高裁判所に提出するとのこと。

 今回の意見書執筆にあたり目的は、判決が業界にとってどれだけ不利益か、現場や経営など業界の声を直接届けること。執筆にあたり警察・検察や裁判所に対する罵倒や嘲笑といった過度な攻撃は慎むことを求めています。

 募集対象は個人または法人。国籍年齢は不問。住所氏名・所属は必要ではあるものの一般公開はなし。ただし裁判所における事件記録の閲覧によって第三者の目に触れる可能性はあり。

 締切はファイル送信基準時で2020年4月1日午前0時まで。

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