Xperia 1 IIに新たに搭載されたPhoto Proですが、Xperia 1から搭載されているCinema Proも大きく進化しています。今回はXperia 1のCinema Proと比較して大きく変わったポイントを紹介したいと思います。(一部機能はXperia 5から搭載されているようですが、Xperia 5は利用したことがないので、今回はXperia 1と比較した新機能を紹介します)
変更箇所
左がXperia 1 IIに搭載されているCinema Pro、右がXperia 1のCinema Proです。ぱっと見た感じではあまり変わらないのでは?と思われますが、「めっちゃ良くなってる!!」と感動しました。
まず右側のメニューから紹介していきます。従来ではLook(色味)を変更するためには新たにプロジェクトを作成して変更する必要があり、固定されていました。それはそれで、統一感のある世界を作れてよいのですが、スマホでは気軽にサクサク撮りたいことが多いので、新規でプロジェクトを作成せずとも変更可能になったのは良いことだと思います。
FPSも選択可能になっているように見えますがこちらは選択できません。タップすると変更するには新たにプロジェクトを作成するようダイアログが表示されます。これ、必要か?と思いましたが、解像度を2Kにしたときに意味がわかりました。予め設定したフレームレートに加えてスローモーション(120fpsで撮影し24fpsの動画を生成)での撮影機能が追加されています。将来的に4Kで120fps撮影が可能になったときに期待できそうです。
WBは一時的にLookをオフにすることで、適切なホワイトバランスを取りやすくなっています。また、下部にはPhoto Proと同様、ブルー・アンバー、グリーン・マゼンタの微調整ができるスライダーが追加されています。そしてカスタムホワイトバランスが追加されています。グレーチャートや白色の基準にしたい対象物に合わせてホワイトバランスを取り込むとホワイトバランスをセットすることができます。
次のフォーカス機能の進化は、筆者が一番ワクワクしたところです。
今回の新機能は物理ボタンの少ないスマホでより高度なフォーカス移動が行えるようテコ入れが施されています。従来では一箇所のマーカーをおいておき、そこへ手動で移動するだけでしたが、Xperia 1 IIでは予めフォーカスをあわせたいところ、2ヵ所を設定することができるようになりました。しかも、これワンタップだけで、設定した秒数をフォーカス移動するようになりました。
例えばA地点からB地点へフォーカスを移動するとき、2秒かけてBへフォーカス移動するようにしたい場合は、フォーカス設定を開き、フォーカススピードを2秒に設定。あとはRec押してBボタンをタップするだけでまるでプロのようなフォーカス移動が可能になります。またAに戻したい場合はAをタップするだけで戻ります。
スマホで撮影しているとAFが一度ずれて適切なところにフォーカスが合うことがありますが、Xperia 1 IIならプロのようなフォーカスシフトも簡単にできちゃうわけです。
手動でフォーカス移動しているとありがちなのが、ピントをあわせたい場所を過ぎてボケてしまうこと。従来はスライダーのみでしたが、今回新たに上下ボタンが追加されました。タップしている間のみフォーカスが前後し指を離すとフォーカスが止まります。これも素人では難しいフォーカス移動が簡単にできるようになっている工夫が施されています。
フォーカス送りが格段にしやすくなったXperia 1 IIのCinema Pro最高に楽しいでしょ pic.twitter.com/P0dQPCp0r9
— そっぷる (@sp9611) July 5, 2020
そして下部のステータスを左から紹介していきます。まずは音レベル。従来はただレベルメーターがあるだけでしたが、今回からは1ch、2chそれぞれ分離しました。それによりステレオ収録時に音にも気を使って収録できるようになりました。
そしてオーディオメーターをタップすると音を収録するレベルを調節できるようになりました。
以前の機種ではHDRがONになっている表記だけでしたが、Xperia 1 IIではどのHDRで収録しているかわかるようになりました。(と言ってもHLGのみしか対応していないのですが)
新たに追加されたのがLevel。これは簡易的な水準器の役割を担っています。気持ち良い画を撮るにはきちんと水平が撮れていることが大事です。これもあると助かる機能です。
DISPボタンでは一時的にフレームラインやガイドラインを非表示にすることができます。
メニューボタンが追加
さて、一番大きな変更かもしれませんがメニューボタンが追加されています。
メニューの内容は新規プロジェクト、Cinemaライブラリ(撮影した映像を確認する)、手ブレ補正のオンオフ、露出のオンオフ、フレームライン(2.39:1、2.00:1、16:9、4:3、OFF)、グリッドラインのオンオフ、水準器のオンオフ、水準器キャリブレーション、インテリジェントウインドフィルター(風切りノイズ低減)、チュートリアルが用意されています。
従来と比較すると、手ブレ補正がレンズの項目から移動しました。露出が搭載され、オンオフが可能になりました。
そしてフレームラインとグリッドラインが統合されていたものが別個になり、2つ同時使用が可能になりました。フレームラインはバリエーションが増え、より撮りたいものに応じたフレームラインを選択できるようになりました。
そしてインテリジェントウインドフィルターが搭載されました。SONY曰く、SONYが誇るディープラーニングを基にした技術により雑音を除去できるようです。ただ内蔵マイクのみ有効になるので要注意。オーディオメーターといい、今回は音に少し気を使っているようですね。
より使いやすく、使いたくなるアプリに
Xperia 1と比較しましたが、大きく機能が向上していました。ところどころ不便だったところも手数が減り使いやすくなりました。とはいえやはり、ゼブラとピーキングはほしいな……と思います。
編集機能がない、Movie CreatorではH.265は扱えないと嘆いたらMovie Creatorごと消えてしまいました。その代わり?にCinema Pro内でトリムができるようになりました。トリムしたクリップをFinal filmとして書き出すことで1本の動画として書き出すことができます。ただ、プロジェクトを超えたFinal filmは書き出せないようです。やや、残念。
今回一週間程度借りてつかっただけなので、深堀りはできませんでしたが、また機会があればゴリゴリ使って遊びたいですね。良いアプリです。
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