「黒人に合った『チョコレート色美肌自撮り』」「頻発する停電でも困らない『ミサイル充電』」「クアッドSIMスロット」でアフリカ市場を制覇した中国伝音。
伝音のマルチブランドをあわせると、アフリカシェアナンバーワンでしたが、2020年には伝音メインブランド「Tecno(テクノ)」が、単一ブランドとしてもSamsungを打ち破ってアフリカ市場首位に。まさにアフリカ王者です。
そんなTecnoがSamsungと提携し「RGBWセンサー」「センサーシフト式手ぶれ補正」「モーター式の望遠ズームレンズ」を搭載、カメラを強化したAndroidスマートフォンのラインナップを2022年に向け開発中という噂が流れてきました。GSMArenaが伝えています。
従来のRGBセンサーは赤、緑、青のピクセルがそれぞれカラーフィルターで覆われているため光度を下げてしまう構造でした。そこで登場するのが「RGBWセンサー」。
RGBWの「W」である白ピクセルは、フィルターがかかっていないため60%も集光性が高く、さらにTecnoはガラスとプラスチックの組み合わせをレンズ素材に採用することによりさらに30%高い集光性を実現する計画とのこと。これによってより高光度の明るい画像が撮影可能に。
「RGBWセンサー」は独自の画像処理アルゴリズムを必要とし、Tecnoは自社でアルゴリズムも開発する予定で、このRGBWセンサー搭載スマホは2022年に登場するとのこと。
さらに同社は、「iPhone 12 Pro Max」で最初に導入され 「iPhone 13」シリーズにも引き継がれた「センサーシフト式手ぶれ補正」(IS)を搭載した初のAndroidスマートフォンも導入予定だそうです。
現行のAndroidスマホは「レンズシフト式手ぶれ補正」で、レンズを動かすことで手ぶれ補正をかける仕組みでした。「センサーシフト式手ぶれ補正」はレンズではなくセンサー自体を動かす仕組み。これでレンズ式の手ぶれ補正では不可能であったロールぶれ(回転ぶれ)の補正も可能になります。
Tecnoによると新型アルゴリズムとの組み合わせによって現状より350%も手ブレ補正が改善されるとのこと。こちらがそのデモ動画です。
また「望遠ズームレンズ」も新たに搭載予定。こちらはカメラを伸縮させるためにモーターを搭載しています。デモ動画はこちら。
従来のペリスコープ式より焦点距離は短くなるものの大きなカメラを搭載可能になります。
強豪OPPOは同様のズームカメラで焦点距離50mmのコンセプト機を公開していますが、Tecnoの焦点距離はどの程度になるのでしょうか、気になります。Tecnoは2022年第1四半期にこの技術を採用したスマートフォンコンセプトを公開予定。
Tecnoは「Phantom X」といった機種でハイエンド市場に参入を狙っており、来年にはさらなる注目の新機能が明かされると思われます。アフリカを制覇して実力をつけてきたTecno。今後の展開に注目です。