現在もなお続いている、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に関して、侵攻時にロシア軍が略奪した物の中に含まれていたAirPods Proから、ロシア軍の行動が追跡されたことがわかりました。
ベラルーシの野党指導者の上級顧問である、FranakViačorka氏がTwitter上に投稿したのは、Appleの端末追跡サービス「Find My(日本国内では「探す」)」のスクリーンショット。追跡対象のAirPods Proが、ロシア軍の一部が撤退したベラルーシのホメラ地域付近にあることがわかります。
Ukrainians are locating their devices on the territory of the Homiel region, Belarus, where part of the Russian army retreated. pic.twitter.com/JsdhltRZ5E
— Franak Viačorka (@franakviacorka) April 5, 2022
Cult of Macによると、このAirPodsは、一般のウクライナ人のAirPodsであるとのこと。ロシア兵が侵攻時に略奪した物品の中にAirPods Proが含まれていたため、AirPods Proの持ち主はAppleの「探す」サービスから、ロシア軍がいる位置を追跡できた模様です。
そもそもAirPods Proは、端末とBluetooth接続していない状態でも端末を捜索できる、オフラインの「探す」ネットワークに2021年10月から対応。他人のApple製デバイスが付近にあれば、AirPods Proとデバイス間で匿名性を保った通信を行うことにより、オフライン時にもAirPods Proを捜索できるようになっています。
そのため、ロシア軍の兵士が「”探す”のネットワーク」がオンになっているiPhoneを所持していれば、AirPods Proがある位置が分かり、ロシア軍の所在地が追跡できるということです。
この投稿に対する返信には、思いもよらない「探す」機能を応用した追跡に関心を寄せる声が多く見られました。Appleも想定していなかった用途だと考えられます。