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OPPO Reno10 Pro 5G レビュー。外観がきれい

 「OPPO Reno10 Pro 5G」をOPPO PR事務局から一定期間お借りしたのでレビューします。OPPO公式ECサイトでの価格は8万6800円。

 まず目を引くのがデザイン。本体色は紫色と灰色の二色で、今回の試用機は灰色。紫色は光沢ですが、灰色の質感はマットで手触り良好。筐体背面はサラサラ。OPPOの廉価モデルでは安いプラスチックで表面加工を工夫したものがありますが、本機はガラス製。明らかに異なります。特筆すべきほど良いです。

 背面処理は光を受けて輝き、異なる表情を見せてくれます。

 幅はiPhone 15 Pro Maxとそれほど変わらず、縦方向にも長く、大きいです。ただ重量は185gと、このクラスにしてはやや軽めなのは好感。持った時の軽やかさにも貢献しています。

 廉価モデルでも5000mAh電池を搭載する例も増えるなか、本機は薄型化もあいまって4600mAh程度ではあるものの、ちゃんと1日持つ電池持ち。独自規格の80W急速充電に対応し28分で満充電可能なので、充電を忘れて寝てしまっても、朝すぐに急速充電できてしまうのも美点です。ちなみにUSB 2.0であることや、汎用充電器では急速充電できないのは注意点でしょうか。

 昨今増えてきた少し小さめのハイエンドと比べるとその大きさがうかがい知りやすいです。

 背面と前面の左右は湾曲しています。OPPO Find X2 Proでは角度きつめのエッジに加えて制御の甘さから一部画面操作時に問題が生じていましたが、本機にはそういったものは感じられませんでした。指紋認証は光学式で、側面指紋認証やハイエンドの画面内認証と比べれば劣りますが、原理上不利な直射日光下など明るい場面でも、極端に認証が遅くなる事象には遭遇しませんでした。

 これまでOPPO端末は左右の同じ高さに、それぞれ音量ボタンと電源を配置するiPhoneのような配置だったので、ボタンを押し込むために逆側のボタンを誤動作するおそれがあったのが使いにくかったのですが、本機は片側に音量ボタンと電源ボタンを配置しているので、誤動作もなく、一般的なAndroid端末に慣れた人が買うにも違和感がなく、良い点だと思います。

 筐体の防水防塵等級はIP54となっており、防塵に対応、防水には非対応(防水のレベルが低く、一般的に言われる「防滴」「生活防水」レベル)となっています。多少雨が降っても大丈夫なのは嬉しいところですが、それより水を浴びてしまうシチュエーションでは避けた方が無難です。

 おサイフケータイに対応。他社の世界販売の国内現地化機の一部は、やけに左右どちらかに偏っていたり、端末の中央部近くなどにあると、「すごいところについてるな」と思う箇所にFeliCaが配置されている例もありましたが、本機はそれなりに普通の位置にFeliCaが配置。改札で戸惑うこともなく日常的に便利に使えるでしょう。

 SoCにはSnapdragon 778Gを搭載。2021年時点での「ミッドハイ」枠ですが、現在の水準ではミッドレンジ相当で、カメラISPの性能や、特にGPU性能が低いです。もちろん3Dゲームは得意ではありません。

  • AnTuTu v10.0.7:56万4443点
  • Geekbench 6 Single-Core:10088
  • Geekbench 6 Multi-Core:2782
  • Geekbench 6 GPU:2116
  • Sling Shot Extreme OpenGL ES 3.1:5416
  • Wild Life Extreme Unlimited:687, 平均4.12fps
  • Wild Life Unlimited Stress Test:Best loop 2472 , Lowest loop 2469, Stability 99.9%
  • Wild Life Extreme Stress Test:Best loop 688 , Lowest loop 686, Stability 99.7%
  • Solar Bay Unlimited:計測不能
  • Solar Bay Stress Test:計測不能
  • PCMark Work 3.0:11588

 画面はハイエンドと比べなければ十分に良く、発色や屋外での輝度も必要最低限を満たしていると思います。Widevine L1やHDR動画にもしっかり対応しており、各種SVODを楽しめます。

 ただ本機の画面で気になったのはカクつきです。動作自体ではなく画面描画で、制御に問題があります。OSの設定画面等では120fps出るのに、それ以外では60fpsしか出ておらず耐え難いものがありました。

 設定の画面項目からリフレッシュレートのデフォルト「自動選択」を、「高」に変更してみましたが、これでも複数のアプリでフレームレートはなぜか上限値でも90fps程度しか出ず。ただXとInstagramでは110fps台前半が出ます。Chromeも90fps上限となっているので普段のWebブラウジングも物足りないほか、必然的にWeb Viewも同様となることからXなどでもURLを踏むたびにフレームレートが低下することから、120Hz駆動の機種として本機を購入すると後悔することになると思います。8万円台でミッドハイを謳う機種となると「最悪ゲーム性能が低くても、それでも普段の使い勝手で滑らかにサクサク動いてくれればいい」と願って本機を手に取るはずで、勿体ない点だと思います。

 バイブレーションは低価格帯特有の「ブルッブルッ」と漫然と遅緩したような振動で、iPhoneやPixelのような「重厚感が良好」、ZenfoneやXperiaのような「高級感は足りないが立ち上がりが良い」といった振動を当然のものとしていると、面食らうかもしれません。文字入力時にも歯切れの悪いバイブが気になります。ゲームでのバイブ使用が想定された現在、開発ガイドラインで旧来型の偏心回転質量式バイブは推奨しないことになっており、価格帯を考えてもリニア式が望ましいと思いますが、そもそもゲームには向かない機種ですし、振動オフ設定で構わない利用者にとっては問題とならないでしょう。

 スピーカーは廉価帯からのステップアップには良いですが、定価からするとやや見劣りする音質でクリアではなく、高音域では響きが悪く低音域は量感こそあれどやや音が埋もれてしまい、やや乾いたような見通しの悪さも感じました。そしてステレオではなくモノラルなので、映画や動画、MVなどを楽しむにはそもそも不向きです。ただし、やや緩めの音なので、古いレトロな音楽などの特定の楽曲では味が出るかもしれません。音楽を聴かずSNSの縦再生の動画視聴しかしない人や、無線イヤホンしか使わない人には問題ないでしょう。

 ColorOSといえば、大きくヒットしたReno Aの時期の「独自OSが使いにくい」印象が強いと思いますが、今やAOSPに寄せており、それほどアクの強い使い勝手ではなくなっています。あの頃は「Android開発者モードからアニメーションを倍速にしてもすぐに解除される」という仕様に辟易していましたが、今や「アニメーションの変更に開発者モードを解禁する必要が無くなった」と、見事にツボを突いた部分も。当時の悪い印象が強い人にこそ、是非とも触ってみてもらいたいものです。

 指紋認証からの即時起動(クイック起動)も、任意のアプリだけではなくショートカットも指定可能で、指の方向によって複数割当可能なのも嬉しいところ。これも本機のソフトウェアの優れた点と言えるでしょう。

 ただどうしても使いにくいのがカメラ即時起動で、AOSPの「電源二度押し」で起動する機能は削られています。音量キー二度押しは割り当てられるものの、操作時には使えず、画面消灯時に音楽や動画を再生中にも起動できないなど、確実性がありません。指紋認証からのショートカットに割り当てても機体の方向が縦と横の場合がありえるためこれも一貫性がなく、やはりカメラ起動にはもたついてしまうので常にシャッターチャンスを逃したくないという人にはおすすめしにくくなっています。

 カメラはこんな感じ。左が広角(メイン IMX890)、右が超広角。

 以下は広角。日中屋外で過度な加工は避けているのもあってか、人によっては「自然」とも受け取れるかもしれません。

 HDRで多少の暗部も浮かせるので何が写っているのかはわかります。

光学的に色乗りが薄いマゼンタに無理矢理彩度を足しているような印象

 ご飯を撮ってみました。

 緑やピンクのレンズフレアが出やすい傾向。

 夜景モードで撮影。

 都市夜景程度だと明暗差の激しい場所で細部のディテールを保持しつつ、明暗差があってもネオンは白飛びせず、影も適度に写し出してくれます。

 リモザイクの高画素モードはあまり効果を感じられませんが、後からクロップを使う人でなければ問題にはならないでしょう。本機の光学望遠は2倍なので普通にズームする分にはあまり関係ありません。各社が高倍率の光学望遠カメラを搭載する中、光学2倍は見劣りし、やはり5倍以降は厳しい感じも出てきます。

 3倍以下であればほとんど問題なく利用できます。

 「望遠なんて一般人はあまり使わないのだ」というデータもあり、望遠レンズを削ぎ落とすメーカーや機種が少なくありません。一方で、筆者の周りで専用機について全く知らず、そして搭載カメラの構成や切り替えを意識していないにも関わらず、InstagramのTLできれいな写真をシャワーのように浴びた一般層の若者世代が「近いものは離れてズームすると撮りやすいよね」「人物はズームすると良いらしいね」と呼吸するようにピンチイン/アウトで自然にズームを使用している光景を複数見ても、そして望遠を省いた廉価機種でさえズーム時にリモザイクを積極活用する例が出てきているのを見ても、やはり望遠は重要なのだと再認識させられます。高倍率で劣れども、日常で利用頻度のより高いであろう光学望遠レンズは最低限搭載してきたのは良いことです。

 国内市場では不相応な定価に加えて、ラインナップ上で本機が最上位になってしまっているのもあって理解しにくいですが、国際市場ではFind Xからの切り替えで後悔させる顧客単価維持、アップセルのための要員として納得できます。

 国内大手事業者の大幅な値引きを考慮した場合には、美麗な筐体と急速充電などの長所から選択肢に入ってくるだろうと思います。

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