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神機能「Macから即iPhoneテザリング」が壊れて起動困難・不安定に。解消方法を解説

 魔法のような体験のApple製品。穴に落ちると最悪の体験。

 MacBookから使えるiPhoneのテザリングがおかしくなり、使い物にならなくなったので、奮闘し、解決方法を発見しました。

これぞ求めていた理想。MacとiPhoneの互恵関係

 MacBookを使っていて最高だなと思うのが、iPhoneのテザリングです。

 通常、スマートフォンの画面を開き、テザリングを有効化してから、パソコンを使う手順が必要です。

 これに対し、iPhoneとMacBookの組み合わせであれば、特別なアプリをインストールせずとも、iPhoneを一切触らずに、MacBookからワンタッチでテザリングを起こせます。まるで魔法のようです。

MacBookのメニューバーにある通信アイコンをタップ。インターネット共有という欄にiPhoneの機種名が出る。

iPhoneのテザリングをMacからワンタップ起動(Wi-Fiアイコンと機種名のツータップ?)、5秒ほどで接続完了。

 SIMの挿さるWindowsノートを渡り歩き、いずれも通信モジュールから故障する不出来さに辟易していた筆者にとって青天の霹靂。最近のiPhone、USB Type-Cやアクションボタンなど、使いやすくなってきてますしね。データ用のSIMをiPhoneに挿して、MacBook Proで運用するスタイルをとても気に入ってしまいました。1年ほどこのスタイルで運用しています。

 ところが、このテザリングを起こすのが突如、まるで不安定になり、使い物にならなくなりました。

MacからiPhoneのテザリングを起動したい奮闘記

原因不明のテザリング起動失敗が頻発

 以前はほぼ百発百中に近い打率で起動できていたのですが、7割ぐらいは起動に失敗するようになってしまいました……。全然繋がりません。接続できても不安定です。

 携帯回線をMNPし、初期設定時に前の機種からデータを移行したので、携帯キャリア関連の要因だろうかとも思ったのですが、MNPしてから一ヶ月ほど経過してからだったので、関係は不明です。

解決できなかった「解決策」

 このような事象はApple信者の間では一定知られているようで、「長年安定せずに困っている、ようやくお前も発症したか!」と言われました。実際、それらしい個人/商用の各種媒体の記事もヒットするのですが、それらの多くが「機内モードにしろ、iPhoneを再起動しろ」だとかいう対症療法。それだけならまだしも、「今いる場所から移動しましょう」などと全く解決にならない木偶の坊のようなGPT-2レベルの知能の人が書いた記事まで出てくる始末。どの記事も解決には全く繋がりませんでした。

 会議室や飲食店など、特に人が密集している場所で事象が集中しているため、5GHz帯をち使えないiPhoneの仕様や、通信モデムを変更したiPhone 16 Proの問題の可能性も疑いましたが、判然とせず。iPhoneの端末名がMac一覧に表示されることから、iPhoneの端末設定名から2バイト文字を消してみるなど、思いつくことは片っ端からやってみましたが、効果はありません。

 MacBook Proの電波感度はiPhoneなんかと違ってまともですが、もちろんMac側の問題も疑いました。通信関連の設定は舐め回すように見直しましたし、「Macの設定画面→Wi-Fi設定→iPhone名称「…(詳細)」→TCP/IP→IPv6を構成を自動に変更」で治るという情報もあったので試しましたが、全て効きません。お手上げです。

最大の長所の無くなったiPhoneテザリングは……

 MacBook側から円滑に起こせないとなると、これは5GHz帯を指定もできないし、いちいちテザリング設定画面を開いた状態でないとテザリング接続が不安定になる、極めて出来の悪い機械でしかありません。だからテザリングではなく「インターネット共有」という名称なのでしょう。

Macとの接続は快適である一方、Apple製品以外からの接続に際しては、いちいちiPhoneのロックを解除してこのインターネット共有設定画面を開かないと接続にコケることが多く、面倒。かといって帯域や無通信時間での切断などを利用者が設定できるわけでもなく、純粋にテザリング機能としてみるとAndroidに大幅に劣後している。

 おそらく、Apple製の他端末からテザリングを起こす以外では、iPhoneのインターネット共有設定画面を開かせる仕様は、あえて明示的に利用者が行動しないと接続させないことで、iPhone自体の電池消耗を抑止する「お節介」が主な意図でしょう。そこはAndroidなら、メーカー実装にもよりますが、利用者が接続台数制限や接続時間上限を任意に指定することで繋ぎすぎの抑止を図っているので、そういった方向性で省電力と使い勝手を両立してほしいです。

 なお、今回の事象に遭遇中には、インターネット共有設定画面を開いた状態でさえ、Macとの接続ができない場合があり、やはり使い物になりません。Macとの接続の円滑さという最大の恩恵をiPhoneのテザリングから無くしたら、本当に何も残りませんね。Androidのような利用者各位のニーズに合わせて柔軟に設定を変更できるテザリング機能へと、改善することを願うばかりです。

脱Apple覚悟で初期化へ

 もう、こうなったら初期化しかないでしょう。MacBook ProやApple Vision Proを買ってAppleを好きになってきた昨今ですが、その中核となるデバイスの出来が悪いのでは仕方ありません。いよいよApple製品を捨て去る覚悟で初期化しようと思い、初期化画面を開きました。

 通常、端末初期化は「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択します。今回、その上に「リセット」という項目があるので、完全初期化する前に、試しに押してみました。

 え、次の画面に進むのではなく、そこにそんな大量にメニュー格納してたんだ……。ちょっと変なUIだな、それにしても、こんなにリセット可能な項目が細かく、ここに存在してたのですね。

 そこで、「ネットワーク設定のリセット」という項目があったので押してみました。

 すると、モバイル通信プランの名称やデフォルト回線などの初期設定が始まります。

 通信のリセットと初期設定完了後、MacBook ProからiPhoneのテザリングを数十回、幾度となく利用していますが、今のところ百発百中でMacからテザリングを起動できています。かれこれ5日ぐらい奮闘したのですが、あっさりと解消できてしまいました。

 一応、周囲の混雑と帯域を選択できないiPhoneのせいか、そもそもMacBook Pro側に発見させられないので、しばらくテザリングを起こしようがなかった……という状況に遭遇した時もありましたが、その時でさえも、2分ほど経った時にiPhoneの端末名がMacに表示され、押せばすぐに繋がりました。これも成功にカウントするならば、本当に百発百中です。

結論:リセットしろ。

 というわけで、筆者はこれで完治したので、まだApple製品を使い続けられそうです。

 みなさんも色々試してダメそうなら、本体はまだ初期化せず、以下の手順で、通信関連部分だけのリセットをしましょう。

  • iOSの設定→一般→転送またはiPhoneをリセット→リセット→ネットワーク設定のリセット→モバイル通信プラン追加などネットワーク関連の初期設定を実施

 他にも同様の事象で困っていたユーザーに教えたところ、今のところ再発せずに解消できているそうです。

 なので多くの場合、この方法で解決すると思いますが、これで解決しない場合は端末自体の初期化を試し、それでも治らないならハードウェアに起因する可能性があるので、修理に出すなどの対応が必要になるでしょう。

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