
トランプ大統領は2月27日、すべての連邦政府機関に対しAI企業Anthropicの技術利用を停止するよう命じました。NPRなどが伝えています。国防総省など一部機関については最大6か月の移行期間を設けるとのことです。ヘグセス国防長官も同日、Anthropicを「国家安全保障上のサプライチェーンリスク」に指定したと表明しました。
この対立は、Anthropicが国防総省と結んだ最大2億ドル規模の軍事契約に端を発するものです。Anthropicは自社AIモデル「Claude」の利用にあたり、米国市民への大規模監視と、人間の判断なしに攻撃する完全自律型兵器への転用を禁じる条件を求めていました。
国防総省は「すべての合法的な目的」で使える権利を要求し、両者は折り合えない状態が続いていました。国防総省側はそうした用途に使う意図はないとしつつも、契約上は「合法的な目的」での利用を確保したい立場だったと伝えられています。
2月24日にはヘグセス国防長官とAnthropicのダリオ・アモデイCEOが国防総省で会談し、国防総省側は週末までに回答するよう期限を設けたといいます。26日(米国時間)にアモデイ氏は拒否声明。国防総省は27日午後5時1分(米東部時間)を期限として制限の撤廃を迫っていたとされています。
こうした期限を前にトランプ大統領がTruth Socialへ投稿し、Anthropicを「急進左翼のWoke企業」「左翼の狂人たち」と名指しで攻撃しました。「国防総省などについては6か月の移行期間を設けるとしつつ、対応次第では追加措置もあり得るとのことです。国防総省側は国防生産法(Defense Production Act)をちらつかせて使用条件の変更を迫る姿勢も見せてきたとされ、対立がどこまで拡大するかが今後の焦点です。
「国防生産法」とは、米国の大統領が国家安全保障を理由に、民間企業へ物資の生産や供給を命じることができる伝家の宝刀のようなもので、戦時やパンデミック時にも発動された実績があります。




















