
中国は、車体と面一になる「全隠し」タイプを含む格納式ドアハンドルについて、2027年から段階的に採用しづらくする方針です。
車内外での機械式リリースの必須化や、操作空間に関する厳しい要件を設けることで、従来の電源依存型ハンドルを成立しにくくするものです。
工業情報化部が策定し、当局が批准・公布した強制性国家標準「汽车车门把手安全技术要求(GB 48001—2026)」に基づくもので、ロイター通信が報じました。
隠し(格納式)ドアハンドルは、鍵やスマートフォンとの連動で作動したり、表面を押すと操作部が現れたりする方式が一般的です。電気自動車(EV)に多く見られる設計ですが、今回の規制は乗用車(M1カテゴリ)や貨物車(N1カテゴリ)などに広く適用されます。事故などで電源が断たれたり車体が変形したりすると、外側からハンドルを掴めず、救助や脱出の妨げになることが問題視されてきました。
中国メディアなどは、2025年10月に成都で起きたシャオミの「SU7 Ultra」とされる車両の事故を契機に議論が再燃したと伝えています。この事故では、炎上する車両から通行人がドアを開けられず、救助が難航したとされています。
新しい標準は2027年1月1日に施行されます。新規に型式認可を申請する車種は2027年から順次適用され、手の操作空間に関する一部の要件は2028年1月1日から全面適用、すでに認可済みの車種については2029年1月1日まで猶予期間が設けられました。この規制では、テールゲートを除く各ドアに車内外の機械式リリースを求めるほか、外側ハンドルの配置や作動、内側ハンドルの見つけやすさ、表示や操作説明なども基準に含まれています。電動ハンドルであっても、機械式と併用する形であれば認められる見通しです。
見た目の美しさと空力性能を保ちつつ、停電や衝突といった緊急時でも確実に開く「手動の最終手段」をどう残すかが、各メーカーの技術力が問われるポイントになりそうです。




















