中国各省の人気スマホ発表
中国の各省での人気スマートフォンが明らかとなりました。
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「独身の日」とは
中国語で、独り者のことを「光棍」、「一本だけの棒」と表現します。11月11日は棒が並んでいることから、「光棍節」、「独身の日」と呼ばれています。それがどういうわけか、最近ではネットショッピングの日となり、なかでも最大手のアリババは、今年の「光棍節」に1,682億元(約3兆円)を売り上げました。梱包用の段ボールが不足し、日本から緊急輸入することになったそうです。
なぜ独身の日にネットショッピングなのかはよくわかりませんが、考えてみればクリスマス、バレンタインデー、ホワイトデーにプレゼント商戦をやるのも意味不明なので、深く考える必要はないでしょう。
全土でHuaweiのhonorブランドが圧倒的強さ
前置きが長くなりましたが、そんな「独身の日」一大商戦での人気商品は、やはりスマホ。大手ECサイト「京東」が、「光棍節」商戦での中国各省でのスマホ販売台数を発表、「チベットが一番セレブ、全国人民はチベットの後塵を拝す」結果になったと、「大国自信」や、「東方頭条」が伝えました。
小米(Xiaomi)が北京市、上海市、河南省で首位を獲得しましたが、それ以外の地域では、華為の栄耀(honor)が「天下統一寸前」のような圧倒的な勢力を誇りました。
honorは、Huaweiのスマートフォンブランド。若者向けで低価格が特徴です。
Apple、なぜかチベットで人気
あれ……西南部は……アップル?!
以前、「高すぎるiPhoneX、中国で「俺らに買えるのか」と話題に」という記事で、中国地域別「iPhoneX購買力地図」をご紹介しました。
それによれば、チベット人民自治区は当然ながら全国最下位、平均購買力から考えると、チベット人は半年飲まず食わずで我慢してもiPhoneXを買えない計算です。
ところが、「光棍節」商戦では、まさかの「チベットでアップルが台数シェアNo.1」という意外すぎる結果に。これには記事でも、「まったく予想外」「北京・上海・広州・深圳も後塵を拝するセレブぶり」と、驚きを隠しません。
「どれだけチベットをバカにするんだ」というツッコミもあるかも知れませんが、海抜4,000m以上がデフォの「地球の屋根」、「ガチ僻地」に負けた13億人の気持ちを考えてもいいでしょう。
チベットでのiPhone人気、理由は不明
アップルがチベットでシェア一位となった理由については、「経済的条件は決定要素ではないだろう」との当たり前な分析をしつつ、「チベットの特殊な地理環境において、アップルは他のブランドよりも安定して使用できるのではないか」との、よくわからない説を提示しています。honorや小米は高山病になるのでしょうか。
素朴な疑問として、チベットの奥地まで配送してくれるのか、そもそも電波があるのか、怪しいところがあるので、チベットは消費者に地域的・経済的な偏在があるのかも知れません。チベットの運輸・通信状況は知らないので、仮説ですが。
海南では「360」人気
もう一つ注目すべきは、地図の最下部にある海南省。中国のセキュリティソフト企業「Qihoo 360」が謎の首位を獲得しています。
これには引用した記事でも、「海南人はスマホの安全機能を最重要視するのか?誰か合理的な説明をしてくれ」と、お手上げのようです。
思ったよりも地域ごとの偏りが小さな結果となりましたが、それでも広い中国、「外れ値」的な例外はあるみたいですね。