富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)は、arrows hello AT01を正式発表しました。カラーは墨と紅の2色。発売日は、墨は5月23日、紅は6月以降。販路は全国家電量販店。
FCNT曰く、政府は2020年に訪日外国人4000万人を目標設定したことから、多言語コミュニケーションの機会が増えると予想、マルチ通訳機を商品化したといいます。翻訳エンジンは中国網易(NetEase.Inc)の子会社有道(youdao)製。
3.0インチ液晶を搭載、翻訳用のカメラを搭載、側面に電源キーと翻訳キーを備え、重量は約101g。Wi-Fi接続でのオンライン時は28言語対応、オフライン時は日英、中国語(普通話・簡体字)での翻訳が可能とのこと。
有道翻译王のOEMでしょうか。見た目もスペックも同じ機種が中国で1688人民元(約2万7千円ほど)で販売されています。
スマートフォンにおいても、ワンセグを削除しデザインが今風になったarrows Uが発表されていますが、こちらも中国に安くOEM生産してもらったのかなという見た目で、投資ファンドポラリス傘下になったFNCTとしては、いかに安い製品をarrowsブランドで売るかという方向にシフトしたのかもしれません。ブランドだけELUGAのスマホをインドで売ってるPanasonicみたいなものでしょうか。
arrowsは国内工場で生産される数少ないスマートフォンでしたが、なかなか知られておらず、知ったところで「兵庫県では畑からQualcommの半導体が生えてくるのか」という話で、結局のところ製品の基幹部品や基本ソフトは外国製というわけでして、消費者には刺さりづらくもあり、やはりブランドや性能、価格といったところが重視されます。AQUOSもXperiaも国産ではありませんが、消費者認識では大雑把に「国産」でしょう。
そうなると、いっそのこと国内生産などこだわらず、OEMであれ何であれ良いものを安く(日本ブランドとサポートのラベルを貼りつつ)売っていくという方向転換は、一見すると節操なくも見えるものの、再建策としては大胆で今後に期待が持てるように感じます。
- 情報元FCNT