あのバルミューダフォンを海外YouTuberがレビュー!「5万円台なら良いのに……」 すまほん!!

 2021年(少なくとも国内では)最も世間を賑わせたスマホの一つと言って良い「BALMUDA Phone」ですが、海外ではどのような評価を受けているのでしょうか。

 海外レビュアーのMichael Fisher氏が本機をYouTubeでレビュー、評価しています。

 「日本の高級ケトルやトースターのメーカーがスマホを開発」という話は無視することが出来なかったとFisher氏。早速自腹で一台購入したようです。近年のスマホはほとんどがフラットな背面と側面デザインでありきたりになってしまったと近年のトレンドへの感想を口にし、それがBALMUDA Phoneへ興味を抱かせた理由であると語っています。

 デザイン面は初代iPhoneといった初期のスマホを思わせる、コンパクトで手の中で収まりのよい曲線デザイン。テクスチャ加工のされたプラスチックボディはちょうど手のひらにしっくりと収まります。スピーカーに通知ランプ、ロゴなど全てが背面に集約されたデザインは、基本的に背面を上にして置いておく前提で設計されたと思われます。Fisher氏は自身のTwitterのフォロワーの感想を引用し「昔懐かしい魅力」があると語っています。クラシックなスマホ美が集約されたそのデザインはFisher氏にも高く評価されています。

 BALMUDA Phone特有の斜めに走るスプリット線のUIもユニークであると評価しています。斜めにスライドした時の機能はもちろん、線の色や場所までもカスタマイズ可能。左右両利きに対応しています。ピンチで表示範囲を調整可能なカレンダーウィジェットや動作の軽く気軽に開いて使えるメモ帳ウィジェットなどなど、ウィジェットは有用かつ機能性も高いです。ホームスクリーンは淵に縫い跡の様なマークが走っており、パスポートスタンプを想起させるデザイン。リングトーンもLo-Fiチックなメロディーが古い時代への懐古感を引き出します。

カスタマイズ可能な斜めスプリットライン型UI

ピンチでズームできるカレンダーウィジェット

 「箱出し状態でのデザインは、ハードウェアとUI共に非常によく考えられている」と高評価です。全体的にクラシックなテーマ感を強く意識したコンセプトが伝わってきますね。

パスポートスタンプを模した様なホームスクリーンデザイン

 褒めていたのはここまで。前面デザインの話になってからは、一気に批判が始まります。

 これだけベゼルの広いフロントパネルなのに、カメラはスクリーンの右端に巨大な穴となってパンチホールがあいており、フロントスピーカーもありません。背面のスピーカーにしか音声出力を任せていないため音質は悪く音量も小さいです。

 有機ELとは異なり、液晶ディスプレイのため黒色の発色がややダークグレイの様な色合いになってしまうとのこと。

 バッテリーはハイエンド機種の半分程度の2500mAhで、一日の活動時間である16時間で必ず一桁まで減ってしまうといいます。

 SoCは「Snapdragon 765」でミッドレンジ相当。同程度のSoCを採用する「Motorola Razer 5G」よりもカクツキや引っかかりが多く、ウィジェットが消えたりスリープから復帰しない、突然画面をロックするなど致命的なバグも存在しています。

 カメラは「Galaxy Z Flip 3」と比較しても勝負にならないほど非常に低画質。低照度はカメラの性能が問われますが、日中なら比較的低性能な端末のカメラでもよく撮れるもの。しかしBALMUDA Phoneは日中の画質すらも良いとは言えません

左:BALMUDA Phone 右:Galaxy Z Flip 3

左:BALMUDA Phone 右:Galaxy Z Flip 3

 「カメラの質を気にしないならアリでしょう。価格はたったの……900ドル(10万円)です(笑)」とここで冗談交じりに核心に触れていきます。Fisher氏の率直な感想は、「どうしてミッドレンジスマホとしてリリースされなかったんだろうか」というものです。

 「Motorola Moto G」シリーズをとってみれば、たった300ドル(3万5000円)でBALMUDA Phone相当またはそれ以上の性能。ただしこの価格帯のスマホはやる気のないデザインで必要最低限の機能性だけというモデルばかりなので、ここで勝負していればとても魅力的だっただろうと指摘。

 価格がせめて500ドル(5万8000円)程度くらいまでだったなら、とても良い一台となっただろうとと改善案を提案しています。

 「しかしバルミューダはランタンを150ドルで売るようなメーカーなので、そういったミッドレンジ価格のスマホをリリースするとは思えません。よく考えて見るとスマートフォンというより、社長のこだわりに基づいたデザインのお披露目といったほうが近い製品でした」「沢山の失敗したモデルの墓の上に一部のモデルが残っており、スマホは難しいです。特にハイエンドは。BALMUDA Phoneは擁護するには余りにも高い」と総評を述べています。

 本動画のYouTubeコメントにも同じような声が多く上がっていました。「300ドルのトースターが付いて来たら買っても良いかな」「900ドルという価格を聞くまでは、多少の欠点があっても美しいデザインだしいいじゃんと思いながら見てた」「初めてのスマホに期待していたソフトウェアのレベルではなかった」など、やはりそのデザインは素晴らしいかもしれないがあまりにも高すぎるという意見はほとんど共通しているようです。

 筆者もiPhone 4あたりの小型デザインが一番好きだった伝統主義者なので、BALMUDA Phoneのデザインやコンセプトにはとても共感するところがありました。しかしスマホはスマホ。価格含め弱点が多く個人的に高評価はできないです。