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軽い!簡便!フルトラからVTuberまで使える500円玉サイズ「mocopi」の実機をチェック

 ソニーは小型軽量モバイルモーションキャプチャー端末「mocopi」を正式発表。記者向けの製品説明会を開催しました。

 昨今、VRSNSやVTuberのようなアバターを必要とする場面が活況を見せつつあり、ここにできるところを試していきたいとソニーの相見氏は参入の背景を語ります。

ソニー株式会社新規ビジネス・技術開発本部モーション事業推進室室長相見猛氏

 VRSNSにで思い通りに動きたいユーザーや、VTuberをやってみたいユーザー、アニメーション制作などを想定します。

 従来、モーションキャプチャーといえばカメラに囲まれたスタジオで全身スーツを着てトラッカーをつける高価な設備のスタジオが必要でした。

 これに対してmocopiは6個のセンサーとスマートフォンだけで使えるため、どこでも利用できるのが特徴。価格も約5万円と安価で構成もシンプル。たとえばスタジオの中で歩行すると壁にあたりますが、こうした制約もなく歩いたり走ったりし続けられます。

センサーは3.2cmと小型、重量わずか8gの超軽量。500円玉より少しだけ大きい。これで防水防塵、10時間駆動は素晴らしい

頭、手首×2、足首×2、腰の合計6個のセンサーを装着

 筆者が普段使用しているVive Tracker 3.0との比較。

 2.0から3.0に買い替えた際に「電池持続時間が伸びたのにずいぶん小型軽量化したなぁ」と感心したものですが、比べ物にならないほどの違い。もちろん方式や向いている用途が違うので必ずしも適切な比較ではないのですが参考までに。

 各センサーもそうですし、収納ケースも軽いです。USB Type-Cをケースに繋いで、ケースからセンサーに充電します。ケースにひっつけるように充電できます。

 ちなみにバンドへの装着時には両側のツメがあるので「腕を振ったらすっ飛んでいく」ということはありません。外す時にはツメを押さえる形。

 本機は加速度とジャイロの6軸データをスマートフォンにBluetooth経由で送信、人間の動きに再構築するアルゴリズムをスマホでAI処理します。この処理のために「対応機種」はハイエンドのXperiaやiPhoneに限定されます。高度なNPUを必要とするということでしょう。

対応スマートフォン

(Android) Xperia 5IV、Xperia 1IV、Xperia 5III、Xperia 1III、Xperia 5II、Xperia 1II

(iPhone)iPhone 14 Pro Max、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Plus、iPhone14、iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 Pro、iPhone 12

対応OS Android 11以降 /iOS 15.7.1 以降

 ただし取材中に質疑応答で確認したところ、この「対応機種」はあくまで最適なパフォーマンスを確認している機種という意味とのこと。おそらく最新のハイエンドAndroidスマホならXperia以外でもmocopiが利用できる可能性はありそうです。今後も多くのユーザーに使ってもらうため対象機種は拡大予定とのこと。

 スマホアプリで動画またはモーションデータの記録が可能。ユーザー自身の用意したアバターを読み込むこともできるとしています。

 モーションデータをリアルタイムに外部ソフトウェアやサービスに送信可能。

 VRChatでも利用可能。

 スマホで取得したモーションデータをリアルタイムに反映してQuest版VRCでもフルトラできちゃいます。これまでVRCでフルトラといえば、全身重装備、PCを使ってきましたが、本機なら身軽で済みますね。

 なお頭はヘッドセット、手はコントローラーで位置を取得するので「頭と手にはmocopiをつけなくていいの?」と思うところですが、頭や手のmocopiセンサーとの相対的な位置情報から腰や足の位置を測定する仕様上、VRでの使用においても原則6個のmocopiセンサー装着が必要です。

 基本的には地面と接地しての利用を想定。このため、たとえばブランコに乗っている際や、尻もちをついて両足を宙に浮かせるようなシチュエーションは不得意です。VR睡眠にも向かないでしょう。

 加速度とジャイロのため、アルゴリズムで動きを補正することで自然な動きにするものの、長時間利用で位置がズレるという課題は残っており、30分ごとの再キャリブレーションが必要です。15分ごとの再ポージングも推奨。このため全身の動きを使って長時間のVTuberライブ配信といった用途には向かなそうです。

 とはいえ従来のLighthouse方式でのフルボディトラッキングと比べれば、ベースステーション導入設置コストは不要で、トラッカーも小型のため、十分な優位性はあると言えそうです。

 ちなみにmocopiの名称の由来は「モーション(motion)をコピー(copy)」。末尾がyではなくiなのは感嘆符(!)的な意味合いから。

 12月15日にはメタバース向けサービスや3D開発ソフトと連携するSDKを公開予定。サードパーティが様々な開発が可能に。対応サービスの拡充に期待したいところです。

 付けているのを忘れるレベルの装着感はVRSNSにせよクリエイターにせよ重要ですし、ポップなカラーとデザインで防水防塵長時間駆動はなかなか魅力的に思えます。屋外でもアクティブに使ってみたくなりますね。

 発売日は2023年1月下旬。鋭意生産を開始中。販路は直販ソニーオンラインストア。予約受付開始は12月中旬予定。価格は税込み4万9500円。

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