ドイツ海軍は、1990年代に就役したブランデンブルク級フリゲート艦の運用に不可欠な8インチ(20cm)フロッピーディスクを代替するシステムを探しているようです。Golem.deが伝えています。
ブランデンブルク級フリゲートが建造された1990年半ばであれば、まだまだ便利で安定したストレージであったフロッピーディスクも、現在ではあまりに旧時代的なものになってしまっています。しかし、フリゲート艦の推進力や発電といった基本的な機能の制御に不可欠であるようで、ドイツ海軍はは「フロッピーディスクをエミュレートできるシステム」を導入したいと考えているようです。
進化の速いIT業界では、30年以上前のデバイスなどもはや化石レベル。そんな時代のハードウェアを置き換え、既存のフロッピーディスクの機能をすべて維持することは容易ではありません。
しかし、解決法がないかと言われればそうではなく、GOTEKなどからフロッピーディスクドライブを仮想的にするデバイスも登場しています。「ディスクドライブ」のエミュレータであるため、フロッピーディスクを用意する必要がないのがポイントです。
こういったシステムの近代化に係わる問題は日本に限らず先進国で多く存在しています。Tom’s Hardwareが伝えたところによれば、ドイツの鉄道会社は最近、システムの維持のためにMS-DOSを扱える経験者を募集したほか、サンフランシスコ市交通局の列車制御センターは、フロッピーディスクやそのシステムの老朽化によって、重大な事故が起こる可能性が増している一方で、新システムの導入には少なくとも10年かかり、多大なコストがかかるということを語っているようです。
Tom’s hardwareは、ドイツ以外の例として、河野太郎デジタル大臣によるフロッピーディスクの廃止について紹介し、記事を締めました。