中国OPPOは、中国国内でフラグシップスマートフォン「OPPO Find X8 Ultra」を発表しました。
SoCにはSnapdragon 8 Eliteを搭載。光学3倍と光学6倍の2つの望遠カメラが強化された上、色再現性を高めるスペクトルカメラが追加され5眼のカメラ構成に。強力なカメラと6100mAhの大容量バッテリーを搭載しながら、筐体の厚さを8.78mmに抑えています。
デザイン・筐体
Find X8 Ultraは円形のカメラバンプが中央に配置されたデザイン。カメラ性能がFind X8/X8 Proと比べて大幅に向上しているのにも関わらず、カメラの主張がそこまで強く感じず洗練されているように見えます。カラバリはブラック・ホワイト・ピンクの3色。
電源ボタンと音量ボタンの他に、AIや翻訳機能など自由に機能を割り当てられるショートカットキーと感圧機能付きのシャッターキーを側面に配置しています。
側面は軽量のアルミ合金、画面は耐傷性・落下耐性の高い強力なクリスタルシールドガラスで設計され、スイスSGSの5つ星落下耐性認証に合格しているとのこと。IP68・IP69の防水防塵規格も対応しています。
専用のマグネット式スマホケースを装着することで、OPPO Magと呼ばれるMagSafeのような磁気吸着機能に対応。磁気吸着モバイルバッテリーやペルチャ素子クーラーなどをアクセサリーとして投入しました。

磁気装着モバイルバッテリー
ディスプレイ
X8 UltraはX7 UltraのエッジディスプレイでもX8 Proのクアッドカーブディスプレイでもなく、フラットディスプレイを採用。色々試してきて結局フラットが一番、という結論になったのでしょうか。
ディスプレイパネルはBOE X2素材で2K 1-120Hz LTPO可変駆動の有機EL。1600nitのHBM輝度の明るいディスプレイで、Dolby VisionやHDR写真表示のPro XDR等に対応しています。
ドライアイを軽減する色温度設定やちらつき低減といった独自開発の技術を実装し、目の保護性を高めています。
パフォーマンス
SoCにはQualcomm Snapdragon 8 Eliteを搭載。CPUは45%、GPUは40%パフォーマンスが向上しており、独自のエンジンによりその潜在能力を最大限引き出せるとのこと。
高性能グラファイトと大面積のベイパーチャンバーを組み合わせることで、全体の放熱性能も大幅に向上しているといいます。ゲーム時には超解像、スーパーフレームをサポート。
バッテリーは6100mAhの大容量デュアルセルバッテリーで最大27時間の連続ビデオ再生が可能。100Wの有線急速充電と50Wの無線充電に対応しています。バッテリー寿命が非常に長く、-20℃の極寒環境における耐久性もあるといいます。
このほか、700種類以上の振動フィードバックをもたらす大型振動モーターや、スムーズで安定した通信体験をもたらす通信強化チップ、超音波指紋認証などを搭載。衛星通信対応モデルも用意されています。
カメラ
Find X7 Ultraではハッセルブラッドと共同開発のHyperToneエンジンを前面に打ち出していました。一方今回はハッセルブラッドとの協力関係は続いているものの、「OPPO LUMO」というイメージング技術のブランドを創設し、Find X8 Ultraへの実装をアピール。HuaweiのXMAGEやvivoのBlueImageに対抗する形となります。
ハードウェアは主に望遠カメラが大幅強化。70mmの光学3倍カメラはF2.1の明るいレンズで集光量が50%増加。ポートレート撮影の品質が大幅に向上し、Xiaomiも使っていた「夜神」という言葉を用いてポートレートの夜神を謳いました。
望遠マクロ撮影機能にも対応し、10cmの距離での撮影が可能に。さらに、ブルーガラスと呼ばれるフィルタにより赤外線のカット率が81%向上させ、色再現性を高めているとのこと。
135mmの光学6倍カメラは、センサーサイズが1/1.95型となり、レンズも明るくなったため、集光量が前世代の251%に増加。高倍率でも美しい夜景撮影が可能に。特殊なプリズム構造による開口部以外の薄型化により、センサーと口径の大型化と省スペースを両立しているようです。高倍率撮影ではAIによる画質向上機能も利用可能。
広角カメラは変わらず1型 LYT-900をセンサーに搭載。広角と望遠の両方に超低反射コーティングが施されています。超広角カメラは残念ながら1/2.76型へとセンサーサイズが縮小しました。

23/28/35/47mmの焦点距離を選択可能
そして、第5のカメラとして丹霞オリジナルカラーカメラと呼ばれる、スペクトルを検出するカメラを実装。9つの色情報のカラーフィルタを用いた画素配列により、マルチスペクトルの色情報と解像度情報を同時に取得できるセンサーで、Huawei Mate70シリーズに搭載されたものに近いものだと思われます。これにより、特定の領域ごとの色温度認識を可能にし、複雑な光源下での被写体の肌の色を正確に復元できるといいます。
X8 Ultraはポートレートモードが大幅強化。固定の焦点距離ではなく、ズームバーをスライドして1倍から6倍までの好きな画角で撮影可能に。被写体の色や質感だけでなく、ぼかし効果もコンピュテーショナルフォトグラフィーやAI大規模モデルにより洗練され、被写界深度、背景のボケ具合、光源の玉ボケをHasselBlad X2Dでのポートレート撮影に近づけています。
画像のダイナミックレンジを向上させるHDR写真表示技術のPro XDRは、輝度情報だけでなく色情報についても16bitを復元して表示できるように進化。さらに、通常写真撮影だけでなくポートレート撮影やライブフォトの画像、動画などにも適用される上、プレビュー・ギャラリー・編集・共有のどのタイミングでもPro XDR表示が可能に。GoogleとのHDR標準規格の推進にも協力しており、全ての動画・写真がHDR表示になるのを目指しているようです。
X8 Proと同様にシャッターキーを搭載し、撮影に加えてスライドすることによるズームも可能。動体撮影・高速撮影も強化され、ブラーなく美しく瞬間を捉えられるといいます。
共同開発のHassel Bladマスターモードは大幅アップグレードされ、Hassel Bladの一眼レフカメラに匹敵する自然な色とクラシックなトーンを簡単にキャプチャ可能だとのこと。シーン認識に基づくポートレート撮影・夜景撮影に対応した上、最大16bitのRAW撮影やJPG Maxの高画素撮影が可能。カスタムプリセットも追加されています。
生成AI編集機能としてAI画質向上、AI消しゴム機能、反射除去機能、ブレ除去機能を実装。また、新しい機能としてAI再フレーム機能が登場し、自動で最適な画角にAIが補正。色の自動調節とフィルタの推奨までしてくれるため、編集するが苦手な人や手間を省きたい人にはかなり便利な機能になりそうです。

左:補正前 右:補正後
動画撮影においてはなんと、広角カメラと光学3倍望遠カメラで4K 120fps Dolby Vision HDR撮影可能に。Android端末では初の実装となり、スローモーションでも表示できるといいます。
価格・発売日
「OPPO Find X8 Ultra」は中国国内で4月16日に発売。価格は6499元(約12.6万円)から。
スペック表
スペック表は以下の通り。
OS | ColorOS 15 (Android 15) |
---|---|
SoC | Qualcomm Snapdragon 8 Elite |
メモリ | 12/16GB LPDDR5X |
容量 | 256/512GB,1TB UFS 4.0 |
画面 | 6.82型 WQHD+ (3168×1440) 有機EL LTPO 1-120Hz可変リフレッシュレート 全体最大輝度:1600nit 2160Hz PWM調光 +擬似DC調光 フラットディスプレイ |
カメラ | 広角:23mm 5000万画素 LYT-900 1.02型 1.6μm f/1.8 OIS 超広角:15mm 5000万画素 1/2.76型 0.64μm f/2.0 AF 光学3倍望遠:70mm 5000万画素 LYT-700 1/1.56型 1.0μm f/2.1 OIS 10cm望遠マクロ撮影 光学6倍望遠:135mm 5000万画素 LYT-600 1/1.95型 0.8μm f/3.1 OIS 丹霞オリジナルカラーレンズ:23mm 200万画素 f/2.5 |
インカメラ | 21mm 3200万画素 f/2.4 AF |
電池 | 6100mAh 100W有線急速充電 50Wワイヤレス急速充電 10Wワイヤレス逆充電 |
寸法 | 163.09×76.80×8.78mm, 226g |
カラー | ブラック、ホワイト、ピンク |
その他 | 画面内超音波指紋認証 ステレオスピーカー IP68/IP69 スーパー振動モーター 衛星通信(16GB+1TB 衛星通信版のみ) |
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