
イヤホンにカメラ、しかも両耳に?スマホをかざさなくてもSiriが「いま目の前にあるもの」を理解してくれる未来が、ぐっと近づいてきました。BloombergのMark Gurman氏が現地時間2026年5月7日、内蔵カメラを備えた次期AirPodsが開発後期の「Advanced Testing」段階に入ったと伝えています。
新型AirPodsは両側のイヤホンに小型カメラを内蔵する見込みです。過去には赤外線カメラとの情報もありましたが、今回の報道では、写真や動画を撮るためのものではなく、低解像度の視覚データを取得してSiriや関連するクラウド処理に渡す「センサー」としてのカメラとされています。
冷蔵庫の中身を眺めながら「これで何作れる?」と聞けばレシピが返ってくる、目の前のランドマークを見ながら詳細な道案内を受ける、文脈に応じたリマインダーが飛んでくる、といった使い方が想定されています。
デザインは現行のAirPods Pro 3に近く、カメラを収めるためにステム(耳から下に伸びる棒状のパーツ)がやや長くなる見込みです。視覚データを送信している間は本体の小型LEDが点灯し、カメラ利用中であることを示す仕組みになるとのこと。プライバシー懸念への配慮ですね。なお、一時期噂された手のジェスチャー操作は、今回の情報では非搭載になりそうです。Vision Proで使われている空中ジェスチャーがここで採用されないのは、ちょっと意外でした。
開発フェーズは「DVT」と呼ばれる工程。要するに設計や機能をほぼ固めた段階の検証で、ここを抜けるとPVT(Production Validation Test)に進み、初期量産に近い形で製造工程を確認する段階です。
MacRumorsによると、当初Appleは2026年前半の発売を狙っていたものの、肝心の「賢くなったSiri」の準備が間に合わず後ろ倒しになった経緯があります。報道では新Siriは2026年9月のiOS 27で投入される見通しなので、カメラ付きAirPodsも同じタイミング前後に姿を現す可能性があります。ただし、Visual Intelligence機能の完成度次第では、さらに待つ可能性もあります。製品名は「AirPods Pro 4」ではなく「AirPods Ultra」あるいは「AirPods Pro 3 With Cameras」になる可能性も指摘されています。
MetaやGoogleがスマートグラス路線を進める一方で、Appleは「すでにみんなが耳に挿しているデバイス」をAIセンサー化する道も選ぼうとしている格好です。眼鏡を新たに装着させるより、ユーザーの抵抗感は低いかもしれません。とはいえ成否は、賢くなるはずのSiriが本当に間に合うかどうかにかかっています。長らく「ちょっと抜けてる」存在だったSiriが、ようやく目を持つ、となればいいのですが。さて今秋以降のステージで、Appleは何を見せてくれるでしょうか。










































