15年越しの夢にようやく光。
「指を刺さずに血糖値が測れたら」。ウェアラブルヘルスケアの聖杯とも呼ばれてきたこの夢に、ようやく追い風が吹いてきたのかもしれません。
Appleが長年研究してきたとされる非侵襲(針を刺さない)血糖値モニタリング機能をめぐって、前向きな動きがあったようです。9to5Macは、BloombergのMark Gurman記者によるニュースレター「Power On」を引用し、プロジェクトの監督がTim Millet氏からZongjian Chen氏へ移ったと伝えています。
Chen氏はAdvanced Technologies Groupやモデムなどのハードウェアを統括する上級エンジニアで、社内では「結果を出す人物」として知られているそうです。
このプロジェクトの起源は、Steve Jobs時代までさかのぼるとされています。構想からすでに15年以上、ずっと水面下で続いてきた執念の研究なんですよ。
伝えられている仕組みはこうです。皮膚の下にレーザーで特定の波長の光を当て、間質液(かんしつえき)に含まれるグルコースの濃度を推定します。そして反射してきた光の具合から、アルゴリズムが血糖値を算出するという流れです。
間質液って、あまり聞き慣れない言葉ですよね。体の細胞と細胞のすきまを満たしている液体のことです。皮膚に針を刺して採血しなくても、ここに含まれる糖の量を光で読み取れれば血糖値を推定できる、というわけです。あの指先をチクッとやる痛みも必要なし。
Gurman氏は今回の人事について、少なくとも一部では「進展の兆候」と受け止められていると伝えています。実行力で知られるChen氏のもとで、消費者向け製品に向けた開発が一段と進む可能性があるとのこと。なお、血糖値を推定するだけでなく、糖尿病予備軍の兆候をユーザーに知らせる機能も視野に入っているといいます。
ただし、ここで浮かれすぎるのは禁物です。Apple Watchへの実装は2026年でも2027年でもなく、数年先、あるいは実現しない可能性もあるとされています。米FDAも2024年時点で、皮膚を刺さずに単体で血糖値を測るスマートウォッチやスマートリングを承認していないと注意喚起していましたよね。
とはいえ15年以上も待ったのですから、まだまだ待てそう?




























