電子手帳って鬼門だよね!
ペンが使えるスマートフォン GALAXY Note SC-05Dが発売日なのに気付いたので、ふらっと買って来ました。
みんなが見た夢、電子手帳
かつてはZaurus、Palm、WILLCOM NSが挑戦してきた分野です。そしてみんなことごとく破れてきた分野。それが電子手帳です。
ビジネスマンに訴求するデジタルデバイスとして何度も投入されてきましたが、いつも鳴かず飛ばずのニッチな製品で終わってしまう運命にありました。
戦術的には成功したCLIE TH55
当時のPDA市場を席巻したSONYの名機クリエ PEG-TH55です。
この機種はメモ機能に特化しており、前面のハードキーから手書きメモやスケジュールを一発で呼び出し、カレンダー上にメモを貼り付けたり、直接メモ書きできたり、さらにはボイスレコーダーやカメラもハードキーからすぐに起動できるなど、完全に手帳の置き換えを狙った野心的な機種でした。電子手帳でなければできない…そう思わせる工夫が随所にありました。
後継機さえ出ていればと思える、「手帳を超えうる電子手帳」でしたし、実際にPDA市場には珍しいスマッシュヒットとなりましたが、残念ながらクリエ自体が打ち切られてしまいました。戦術的には勝利しましたが、元々クリエブランドはAV路線、本来はPalmはPCの情報の一部を持ち出すだけの簡素なOSに過ぎず、その中でTH55の存在は、戦略的にSONYのPDAを存続させ得るほどのものではなかったのです。
メモ機能だけではなく、シングルタスクのOSにも関わらず、マルチタスクで長時間の音楽再生に対応するなど、完全にiPhoneのコンセプトに先行する製品でした。採算が合わないとして、当時のストリンガーはAIBO事業などと一緒に打ち切りましたが、そうしたSONYの夢を、今叶えているのがAppleやサムスンを始めとするIT企業だと考えると、歯がゆいものがあります。
さて、電子手帳の括りにあるような機種に、どれも共通するのは、売り込む対象をビジネスパーソンに限定してきた、ということです。
サムスンは女性にターゲットを絞った!
「女性は大画面のデバイスを求めている」
そう分析しているそうです。女性向けのスマートフォンとしてはXperia rayやP-01Dがありましたが、いまひとつだった印象です。確かにサムスンの分析には頷く部分がありますね。
GALAXY Noteの国際版にはブラックとホワイトがありましたが、今回、あえてホワイトからの投入。従来はブラックを先に出し続けてきたサムスンの慣例が、見事に覆されており、そのヤル気が伺えます。サムスンのマーケティングは功を奏するのでしょうか?
紙を置き換えられそう!
ワコムの電磁誘導式タッチペン「Sペン」を採用しており、筆圧感知を利用したメモが可能。
即座にスクリーンショットを撮って直接メモを書いたり、地図や写真をすぐにメモに貼り付けたりできちゃいます。
クリエTH55以来の感動です。これなら紙の手帳にオサラバできる!
早速、SHOT NOTEも一緒に買ってお持ち帰り。コイツは、ガッツリ使うしかない!
クリエと違い、ギャラクシーという盤石な基盤とブランド力があります。そしてSペン対応のギャラクシーは、これからどんどん増えていきます。電子手帳という、長年多くの挑戦が潰えてきた禁断の分野を開拓できるのは、サムスンしかいないのかもしれません。
さて、一体どんな活用ができるか楽しみです。これからしばらく愛用してみようと思います!