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XPERIAは音楽再生向きか?「Walkman」アプリの「進化と退化」

 

 筆者は複数のスマートフォンを持ち歩いているが、基本的に音楽再生の担当をXPERIAシリーズに振ることが多い。

 音楽再生アプリが強化される冬モデル「XPERIA AX」「XPERIA VL」の登場を前に、これまでのXPERIAにおける音楽再生アプリの進化についてまとめておきたい。

 2010年の「XPERIA X10」で音楽・写真・動画閲覧を統合していた「Mediascape」が、2011年モデルの「XPERIA arc」では廃止され、音楽再生を単独でこなす「ミュージック」アプリへと変更がなされた。


(SO-01C Android2.3.4)

 2012年春モデルからは音楽再生アプリのUIが大きく変わり、2012年夏モデルからは名称も「ミュージック」より「Walkman」へと変更されている。

 操作の基本としては、「再生中」「マイミュージック」のタブを行き来するスタイルとなる。

 

  「マイミュージック」のトップは、各機能へのショートカットのタイルが並ぶ。タイルの並び替えや、プレイリストやお気に入りのアーティスト、アルバムへのショートカットを自由に追加できるようになった。

 X10のテーマであった「インフィニットボタンで関連情報に飛べる」という世界観も引き継ぎつつ、GooglePlayからプラグインとしてアプリを追加する汎用性も備えた、XPERIAらしい導線もさりげなく配置されている。再生中の曲から、自然にYouTubeの動画やアーティスト情報へと繋がっていく。

 また、XPERIA GXXPERIA SXといった夏モデルからは、SONYの「Music Unlimited」へのリンクや、「ビジュアライザー」といった機能も追加された。使い勝手も、遊び心も、進化している。

 イコライザーも充実しており、強調する音域やCLEAR BASSをコントロールできる。

 Walkman部隊が開発に携わり、音質的な面でも向上。高音域までクリアーに、そして携帯電話にありがちなホワイトノイズも夏モデルから解消。SONYのイヤホンとの相性が非常にいい。

SONY 密閉型インナーイヤーレシーバー EX600 MDR-EX600
SONY 密閉型インナーイヤーレシーバー EX600 MDR-EX600

 イヤホンを挿したら、音量を変えて音楽再生を始める、イヤホンを抜いたら、音楽を止めて音量を下げる。そんな当たり前の動作を、XPERIA自身が学習し、自動実行してくれるのが「スマートコネクト」だ。これがあるから、XPERIAで音楽を聴くのが快適であると感じられる。

 

 また、文字化けした楽曲などをスキャンし、楽曲情報ジャケット画像を付加してくれる自動補正機能も備わっている。

 Walkmanアプリの右上のメニューから、アルバム情報更新を実行すればいい。

 自分の利用範囲だと、アニソンが洋楽に変わっていたりすることもごくまれにあって、精度は過信しない方がいいだろう。また、曲のスキャンと補正には電池を消費するので、外出先では避けた方がいいかもしれない。それさえ注意すれば非常に便利な機能だ。

 iTunesでも使われている「Gracenote」のデータをもとに、アルバムに画像が付加されるので、楽曲を聴くのが楽しくなるという人もいるだろう。

 総合的に、非常によく進化していると感じている。

 さて、ここまでは気に入っている点を述べてきたし、基本的に「Walkman」アプリは、現状スマートフォンで音楽を再生するにあたっては最適解であるとは考えている。

 しかしながら、進化の過程で削ぎ落ちてしまっている部分もある。

 特に「再生中」タブから、再生中の曲のアーティストの「アルバム」や「トラック」の一覧に飛ぶことができたのが非常に便利であった点だ。

 この便利だと感じていた点が、2012年夏モデルからは削除されてしまっている。これは2012年XPERIA冬モデルにおいても、アーティストには飛べないままだ。この曲はいい、この曲に関連する他の曲を聴こう、というのはとても自然なことだが、それができないのはとても不便だ。マイミュージックから、その曲のアーティスト名をいちいち検索する必要性が出てくる。

 仕方ないので、アーティストやアルバムへの「ショートカット」を、「マイミュージック」のトップに多数置いた。

 しかしながらあまりたくさんの「ショートカット」を置きすぎると、「マイミュージック」を開いた時に、全てのショートカットを読み込むまでの時間で待たされるようになってしまったのだ。サクサク動くのもWalkmanアプリの魅力だが、これでは惜しい。

 やはりWalkmanアプリは、再生中の曲のアーティストに飛べるように戻すべきだと感じている。

 些細なことかもしれないが、「インフィニットボタンから関連情報に飛べる」「繋がっていく」というのは、XPERIAのテーマであり、守っていくべき至上命題ではないだろうか。それは使い勝手にも直結していく。XPERIAのDNAを、Sony EricssonからSONY Mobileへとしっかりとバトンタッチしていただきたい。

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