AppleはWWDC14にて、開発者向けに独自のグラフィックスAPIとなる「Metal」と新開発言語「Swift」を発表しました。
Apple Metalは汎用的に利用されている共通APIであるOpenGL ESが様々なハードウェアで動作するように行っている様々な抽象化レイヤ(=互換性を確保するための様々な処理)を取り払い、Apple A7プロセッサのみをターゲットとすることで、ハードウェアのより深部へのアクセスを可能にし、大きく性能を向上させることが出来る新グラフィックスAPIです。
このような「抽象化レイヤを削減しパフォーマンスを向上させた新グラフィックスAPI」は最近の流行でもあり、AMDのMantleやMicrosoftのDirect X 12など、各社から様々な新グラフィックスAPIが発表されてきています。この流れにAppleも乗ったということでしょう。
Apple SwiftはObjective-Cに替わるiOS向けの新しいプログラミング言語です。SwiftではXcodeでのコード記述時に実行内容をリアルタイムに確認することが出来るなど、まさに「次世代のプログラミング環境」を実現する言語となっています。実行ファイルはLLVMコンパイラによって最適化され、その実行速度は従来のObjective-Cよりも更に高速であるとしています。
完全に開発者重視、といった内容だった今回のWWDC14。新ハードウェアの発表はありませんでしたが、発表の内容は全く不満の無い物だったように思います。
新しい開発環境が整いつつあるiOS。この機会に、あなたもデベロッパーを目指してみるのはいかがでしょう。