令状のないGPS捜査は違法。最高裁判決

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 警察が裁判所の令状を取らず容疑者の車にGPS端末を取り付けて居場所を追跡して捜査する、いわゆる「GPS捜査」について、違法であると最高裁判所が判決したとNHKが報じました。窃盗の疑いのある45歳の被告を強制捜査するにあたり、警察がGPS端末を用いて捜査したことについての裁判でした。

 警察はあくまで任意捜査であるから令状なしでいいとの主張でしたが、最高裁はこの主張を退けました。令状を取らないで行うGPS捜査に関して違法であるとの最高裁判決が出たのは今回が初。この判例により今後、警察はGPS捜査に必ず令状が必要となります。

 日本の携帯各社は、警察の犯罪捜査の要請に応じて、警察にユーザーの位置情報を提供しています。基地局情報やプリインストールアプリによってその位置を特定し、警察に送信します。このような重大なアプリを勝手に仕込んでいることについての説明不足や、送信時の本人通知がないといった問題こそありますが、基本的に令状があって初めて位置情報送信が行われることになっています。

 今回のGPS捜査の問題でポイントになるのは、捜査機関が自ら用意した端末で位置情報を収集できるという点です。スマートフォンを販売し、基地局を所有している携帯会社は、令状がなければ送信を拒否するという点で一定の歯止めが掛かるのに対し、GPS端末は警察側が用意し容疑者の車などに取り付けるため、歯止めがありません。ここに令状という歯止めが必要であり、それがなければ違法である、という判決が最高裁によって初めて示されたことが非常に重要なポイントであると言えるでしょう。

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