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封鎖都市武漢からの脱出、ライドシェアの相場「普段の十倍」まで高騰

 新型肺炎の感染拡大防止を目的とし、1月23日に武漢の交通封鎖が発表されたことは、日本国内でも大きく報道されたとおりです。リアル「バイオハザード」ですね。

 中国「新京報」によれば同日午後、配車アプリでの武漢での運賃が高騰を開始、100km800元(約1万2560円)以上で武漢の外まで乗せているとのこと。また、多くの運転士曰く、普段は80元程度だが、現在は特殊な時期であり、高速道路は既に封鎖されているため小さな道しか走れない、といいます。

 23日未明、武漢市政府新聞弁公室のWeChat公式アカウントは、新型コロナウイルス感染症の肺炎防疫のため、ウイルスの伝播ルートを有効に切断し、疫病の蔓延を防止して、人民大衆の生命安全と健康を確保する目的で、1月23日10時より、全市の都市バス、地下鉄、フェリー、長距離輸送手段の運営を暫時停止すると決定、市民は特殊な原因のない限り武漢を離れないよう呼びかけ、空港、駅など武漢を離れるルートも暫時閉鎖すると発表しました。

 再開時間は別途通告するとのこと。読んでいて、あまり現実の事件とは思えませんね。そういえば、「武漢封鎖」とは言え、人の移動自体に対して強制力を以て禁止しているわけではないのですね。

 同日、QQ(チャットアプリ)の配車グループ内では、客を探さなくなった運転士もあれば、「今日午後武漢から羅田まで、一人1,000元」「武漢から羅田まで貸し切り1,800元」といったように、普段の10倍以上の価格で客を探す運転士もあったとか。「今日以降、送ってくれる運転士はいなくなる」という運転士も。

 多くの地図と配車アプリでは、湖北省武漢市から同省黄岡市の羅田県まで140km、通常は自動車だと2時間で到着し、タクシー或いはインターネット上での配車は一人300元だとか。「普段は一人80元で乗せている」という運転士がいうに、この日は800元の「特別価格」で4往復もしたとか。普段ディスカウントしすぎだろうとも思いますが、その分今回荒稼ぎでもとを取っていますね。

 なお、「ライドシェア」は日本では道路運送業違反の「白タク」という扱いをされていますが、一応中国も同様の規制があります。

 配車アプリが中国で「お目溢し」の対象になっていることは何となくわかりますが、チャットアプリのグループで客を探す態様も、こうやって「普通に」報道(引用元記事は人民日報にも転載)されているところを見ると、なし崩し的に無認可での営業が公然化したんでしょうか。

 ちなみに、この記事で武漢からの「脱出先」として登場した黃岡市ですが、武漢市に遅れること14時間後、24日午前0時を以て「封鎖」されました。

情報元新京報
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