
政権広報アプリにICE通報導線が同居!
ホワイトハウスは今回のアプリを「フィルターなし、ソースから直接」の情報発信手段として打ち出しました。既存メディアを介さず、政権の発信をそのまま国民のスマートフォンへ届ける目論見のようです。The Vergeが伝えています。
ホワイトハウスは3月27日、公式アプリ「The White House」をiOSとAndroid向けに無料公開しました。App Storeでは販売元が「Executive Office of the President」、Google Playでは開発者が同名で表示されています。大統領演説や記者会見のライブ配信、政策や重要発表の速報通知、動画ライブラリ、写真ギャラリー、公式アカウントの統合ソーシャルフィードなどを備え、質問やフィードバックを送る機能もあります。iOS版の対応要件はiOS 15.1以降です。
注目されるのは、アプリの「Social」タブに設けられた「Get in Touch」導線です。The Vergeによると、この中にはICEへの情報提供フォームに進む選択肢があり、リンク先はICEの通報フォームです。独立したICE専用ボタンがSocialタブ下部に置かれているというより、連絡メニューの一項目として組み込まれています。
ICEとは「U.S. Immigration and Customs Enforcement」の略で、アメリカの移民・関税執法局のことです。これはアメリカ国土安全保障省(DHS)傘下の連邦法執行機関です。ざっくり言うと、不法入国や関税違反などを取り締まる連邦の法執行機関で、日本でいえば入管と税関の捜査部門を合体させたようなイメージです。
「Affordability(生活費)」セクションも目を引きます。別報では、この欄は一部の食料品データを使って政権の経済実績をアピールしている一方、取り上げる品目が限定的で、値上がりした品目やエネルギー費用が反映されていないとの詩的も。
ホワイトハウスが公式アプリを持つこと自体に前例がないわけではありません。オバマ政権下でも2010年にiPhone向けアプリが登場し、その後Android版も公開されています。ただ、今回のアプリでは政権広報とICEへの情報提供導線が同居しています。「国民との直接対話の窓口」と「ICEへの通報導線」が同じアイコンの中に収まるとき、そのアプリが掲げる「フィルターなし」が何を意味するのかは、利用者ごとに受け止めが分かれそうです。



















