
Elon Musk氏率いるAI企業xAIが米国防総省(ペンタゴン)と合意し、AIモデル「Grok」を米軍の機密(classified)システムで運用する契約を結びました。Axiosが2月23日に伝えています。GrokはAnthropicの「Claude」に続き、機密環境に参入する2つ目のAIモデルとなる見通しです。
対象は情報分析、兵器開発、戦場での作戦支援といった領域です。これまで機密環境で使えるAIモデルはAnthropicのClaudeだけだったため、xAIの参入は国防分野のAI活用に転機をもたらしそうです。国防総省が1月に公表したAI加速戦略でも、GenAI.milを通じてGrokやGoogleの「Gemini」などの生成AIをImpact Level(IL-5)以上の分類レベルで利用可能にする方針を記しています。
ちなみに「Impact Level(IL-5)」とは、米国防総省がクラウドのセキュリティ水準を区分するための等級です。ざっくり言うと、扱う情報の機密度に応じてIL-2からIL-6まであり、数字が大きいほど厳しいセキュリティが必要になります。IL-5は国家安全保障に関わる重要情報を扱えるレベルで、一般的な商用クラウドとはまるで別物です。
国防総省はAIベンダーに対し「あらゆる合法的用途(all lawful purposes)」への同意を求めており、xAIはこの条件を受け入れました。一方、Anthropicは同じ要求を拒否し続けています。米国市民への大規模監視や完全自律型兵器へのClaude利用を認めないという立場を崩していません。
Grok、GoogleのGemini、OpenAIのChatGPTは既に非機密の軍用システムで利用できる状態にあるとのことです。GoogleとOpenAIも機密システムへの拡大を国防総省と協議中だそうです。Claudeを完全に置き換えるのは技術的に困難との声もあり、当面は複数のAIモデルが併存する展開になりそうです。




















