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武漢への救援、各スマホメーカー「メンツ」の戦いに。インドまでマスクを買いに行く企業も

 中国・湖北省武漢市を中心に流行している新型コロナウイルス肺炎。

 大手スマホメーカー・小米が救援物資第一陣を武漢市へ届けたニュースについて、既にお伝えしましたが、他のメーカーはどうなっているのか?

 中国といえば「面子」が重んじられることで知られていますが、「ケチ」と言われることを非常に嫌いますし、基準は日本より厳しいです。個人的な経験で言えば、ちょっとコンビニに買い物に行って、自分の飲み食いするものだけを買ってくると、「1円単位で厳格に割り勘を徴収するやつ」のような目で見られるので、注意しましょう。

 そんな中国でこういう時期に救援物資を出さなかったり出し渋ったりすると、当然「なんだこのメーカーは、ドケチめ」という評価につながるため、各社面子を賭けた武漢への支援合戦に突入しているばかりか、各メーカーの信者がディスり合うという展開に。中関村在線、新浪などが伝えました。

新型肺炎、中国スマホメーカーの救援

小米(Xiaomi)

 まず、スマホ業界で寄付一番乗りをした小米について。第一陣として、1月24日に30万元相当のN95マスク、医療用マスク、体温計などを武漢へ送りました。

 小米出資のゲーミングスマホブランド・ブラックシャークも武漢市慈善総会へ50万元寄付。

 もちろん称賛されるべき行為ですが、新浪によると「30万元の寄付で60万元の宣伝になった」「なんで華為は寄付していないんだ?」のような伝統の一戦(?)華為VS小米を煽るコメントがインターネット上に登場しだしたそうです。

華為(Huawei)

 華為による救援について。翌25日、湖南省長沙市郵政管理局は、民間航空便の人員車両が武漢へ立ち入れないことから、華為による救援物資を病院へ輸送できないため、同局に華為による救援物資を専用道路で武漢へ輸送するよう協力を求められたと発表。また26日には、武漢市慈善総会の口座へ3,000万元を防疫費用として寄付したとのこと。

 また、中関村在線によれば、華為は武漢火神山医院をカヴァーする5G基地局を僅か3日で完成させ、データ採取、遠隔診療、遠隔医療等の業務に活用されるといいます。

魅族(Meizu)、OPPO系、Apple

 小米、華為以外のブランドも、負けじと武漢へ寄付や救援物資の輸送を進めているそうです。

 最近元気のない魅族ですが、やはり武漢市慈善総会へ30万元を寄付。OPPO傘下のrealmeは湖北省慈善総会へ50万元を寄付。

 これらの「寄付合戦」について中関村在線の記事では、「本来寄付や救援物資は自発的なもののはずだが、インターネット時代の『道徳概念』によって『当然のこと』と見做され、各メーカーのファンが『寄付競争』を助長する悪い流れになっており、酷いのになると、『OnePlusのCEO劉作虎は湖北人なのに、何故湖北に寄付しないのか?』という声も上がっている」といいます。

 またさらに、劉作虎はよせばいいのに真面目にもOnePlusは緊急チームを編成してインドまでマスクを買いに行かせて武漢へ送ったと表明。ネット民が「寄付をさせるのに成功した」と勝ち誇っているとのこと。ここまでくると「そこまでやらんでも」という気にはなりますね。

 なお、海外ブランドも、Apple社CEOクックはウェイボーにて、アップル社として湖北武漢の関連組織への寄付を表明したそうです。

「メンツ合戦」「他の寄付者攻撃は恥ずべき」

 新浪の記事では、「寄付は既に一部の人たちの『面子プロジェクト』になっており、寄付もしていない人が寄付をしているブランドのファンであることで自尊心を満足させており、このような自尊心は否定しないが、他の寄付者を攻撃することは恥ずべき」「災害を前にして面子で争う風は世の笑いものになり、多くの理性的な中国人が恥ずかしく思うところである」と評しています。

 非常によい戒めであり、その恥ずべきところを日本で紹介するのは心苦しいところもありますが、実は、小米の救援物資記事を取り上げた時、「絶対こうなるよな」と密かに予感していたことが現実となり、やはり面白いので申し訳ありませんがやはり紹介することとなりました。他山の石にしてください。

 ちなみに「状況が許す限り」武漢の小米旗艦店でのサービスを継続すると1月24日に発表がありましたが、全国で2020年1月28日から2020年2月2日まで、営業を見合わせるとのこと。不要不急の外出を控えることになっているため、妥当な措置かと思います。

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