デザイン性の高さと低価格がウリの「Nothing Phone(2a)」。必要十分な性能やFeliCaを搭載しつつ価格を4万9800円に抑えたのは素晴らしいと言うしか無いでしょう。
実際に購入し、しばらく使っているのでレビューします。
Index
Nothing Phone(2a)の特徴
- SoCにMediaTek Dimensity 7200 Proを搭載
- 6.7型有機ELディスプレイ、最大120Hzのリフレッシュレートに対応
- 5000mAhバッテリー、45W急速充電対応
- メインカメラ5000万画素、超広角カメラ5000万画素のデュアルカメラ
- FeliCa対応
- IP54規格
- 物理Dual SIM
- 定価 4万9800円(税込)
Nothing Phone(2a)の外観
早速デザインを見ていきます。箱はNothing製品おなじみの、ビリビリと破くタイプです。中身は以下のとおり。
- Nothing Phone(2a)本体
- USB Type-Cケーブル
- SIMピン
- クイックスタートガイド
Type-Cケーブルですが、Nothing仕様になっています。コネクタ周りがスケルトンデザインになっており、これはファンとしてはたまりません。
Nothing Phone(2a)本体です。今回はブラックを選択しました。ネットでは豚の鼻のようだと言われていましたが、実際に見てみると言い得て妙だなと感じます。別カラーのミルクだとより強調された印象になるので、個人的にはブラックをおすすめします。
背面はスケルトン風デザイン。ブラックですとこのあたりのメカメカしい感じが醸し出されるので非常に合います。どこかレトロさを覚えますし、可愛らしさもあるなと感じました。
見た目は素晴らしいですが、指紋とホコリの付着が気になります。このあたりはミルクのほうが目立ちません。背面にマットフィルムを貼ることで指紋やホコリが目立ちにくくなるそうなので、一度試したいところです。
サイドフレームはマット加工が施されたプラスチック素材でしょうか。グリップが効いており、片手で持っても落ちにくいのが嬉しいところです。安っぽさは否めないものの、光沢感のあるプラ素材を採用するよりかは確実に使いやすいでしょう。
持ってみるとけっこう大型な印象。ディスプレイのベゼル部分は四隅すべて均等なので、地味に驚きました。廉価スマホにおいては下部だけ異常にベゼルが太い場合が多く、見栄えが悪かったりします。こういった部分でコストカットしていないNothing Phone(2a)の作りは非常に素晴らしいと感じました。
本体底面にはType-Cコネクタ、SIMトレイ、スピーカー。
Nothing Phone(2a)の性能
Nothing Phone(2a)は「Dimensity 7200 Pro」というSoCを搭載しています。処理性能を見るために、AntutuベンチマークとGeekBench 6で測定してみました。以下が結果です。
- Antutuベンチマーク(V10.2.5):71万4403点
- GeekBench 6 CPU : Single-1112 Multi-2568
- GeekBench 6 GPU : 3156
70万点前後といった結果になりました。ミドル帯の中でも上位のスコアです。ベンチマークテスト中はあまり発熱せず、40℃を超えることはありません。5万円以下のスマホとしてみれば十分すぎるでしょう。
原神を30分ほどプレイしてみました。場所はスメールの砂漠で適度に戦闘もしています。フレームレートはなかなか安定しており、特に処理落ちは見られませんでした。過度な設定でなければ40fps前後出るので、廉価スマホとしては上出来だと思います。
Nothing Phone(2a)のカメラ性能
Nothing Phone(2a)のカメラ仕様は以下のとおり。
- メイン(広角):5000万画素、F1.88、OIS対応
- 超広角:5000万画素、F2.2
このあたりもコストカットせずに2つとも同じ画素数を採用しています。OISに対応しているので手ブレにも強いのも魅力です。以下、作例をご紹介します。
メインレンズでは自然な色味で普遍的な写りな印象。シャープ感も悪くなく、悪くありません。
ズームは苦手なようで、実用的なのは2倍まで。それを超えると粗さが目立ち、見るに耐えられなくなります。専用カメラを備えていないのでしょうがないです。
夜景に関しては全体的に明るく撮れるというよりは、明暗差が出る写りという印象です。
Nothing Phone(2a)を実際にメインで使ってみて
筆者は普段Galaxy Z Flip5を使用していますが、1週間ほどメイン機として運用してみました。感想をお伝えします。
廉価モデルを思わせないビルドクオリティ
Nothingブランドの特徴として、印象的なミニマルデザインが挙げられるでしょう。独自UI Nothing OS2.5を搭載しており、細部までNothingのカスタマイズが施されています。オレンジ、ブラック、ホワイトの3色構成で統一感が素晴らしく、ひと目で気に入りました。ウィジェットアイコンもNothing仕様になっています。
Nothingスマホお馴染みのGlyphインターフェイスは健在。背面カメラ周辺のLEDが光り、タイマーやアプリ通知、着信などの情報を教えてくれます。生活が変わるほど便利かと言われればそんな事はありませんが、こういった独自の機能があるとファンとしては嬉しいですし、同じような価格帯のスマホと比べたときに買う選択肢になりますね。
また、外部アプリと連携することで、Glyphインターフェイスをプログレスバーとしても使えます。Uberの配車やその他のアプリに活用できるみたいですが、筆者はポモドーロタイマーとしてたまに使っています。ただ、常時表示機能でも同じようなことができるので、ほぼ出番はないですね。
バッテリー持ちは普遍的だが充電速度が速い
Nothing Phone(2a)のバッテリー容量は5,000mAhとなっています。筆者は1日で動画を3〜4時間ほど視聴し、Xも同程度使用していますが、寝る前にバッテリー残量を確認すると30%ほどでした。バッテリー持ちは特に不満なく、かといって素晴らしいかと言われればそうではありません。
45Wの急速充電に対応しているので、0→100%まで約1時間でフル充電が可能です。普段使っているGalaxy Z Flip5より速いので、その点は非常に満足しています。ただ、ワイヤレス充電には非対応なので注意。
抜け目のない機能性
本機はFeliCaを搭載、おサイフケータイに対応しており、通ICカードや電子マネーカードなどの幅広いシーンで利用できます。Nothing Phone初代の頃から多くのユーザーに期待されていましたが、ようやく実現されました。
筆者は以前まで車通勤でして、いまいちFeliCaの必要性がわからなかったのですが、電車通勤になった最近はメイン機を選ぶ際にFeliCaの対応の有無を確認するようになりました。
画面内指紋認証センサーを内蔵しており、軽く触れるだけで解除できます。速度や精度は良好で、廉価モデルを思わせない反応具合だと感じました。センサー位置が低めなのでそこだけ気になるかなという印象。
総評
これだけよくまとまったスマホが最安4万9800円〜で買えるのは素晴らしいです。ユーザーが求める機能を搭載しながら低価格に抑える、それでいて見た目のデザイン性も優れているのでケチを付ける箇所が少ないです。
似たような価格帯・性能のスマホとしてMotorola edge 40が挙げられますが、こちらは無線充電対応となっており、価格は少しだけ上がります。若干edge 40の方が性能高いですが、価格やデザインの良さを考えると筆者的にはNothingPhone (2a)を選びたくなります。
Nothing Phone (2a)ですが、IIJmioのセール中はMNPで契約することで半額の2万4800円で購入可能です。こうなってしまうと他にライバル機種はいないのではないでしょうか。おすすめできる一台ですので、興味あればチェックしてみてください。