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最初のVR HMD、迷ったらコレを買え!Meta Quest 3Sを体験したら意外と良かった

 

 Meta Quest 3Sを東京都内のMetaのPRイベントにて体験しました。

 Quest 3Sは、Quest 3の廉価版としてMetaが位置づけるVR HMD。AndroidベースのOSを搭載、処理系や通信系を内包することで、単独動作可能な独立型です。Quest 3と同等の処理性能を有しながらも、4万円台からのお手頃価格を実現したと謳います。

 筆者はアジア人なので、目の下に少し隙間が空いてしまうのが気になり、やはり欧米人が欧米人に設計開発しているのだなという印象は抱いたものの、それを除けば、体験用の機体の装着感は意外にも良好でした。

 筆者はQuest 3Sの設計について、「基本はQuest 3だが、光学系はQuest 2」という理解をしていました。パンケーキレンズではなくQuest 2同様にフレネルレンズを採用したQuest 3Sは、厚みがあって装着感が悪いだろうと認識していたので、ちょっと驚きました。確かにQuest 3よりも厚みはあるにはあるものの、思ったほどではありません。

 Quest 3Sの純正のエリートストラップの出来が良いというのは要因として大きいと思います。後ろの重量がカウンターウェイトとなり、頭部を優しく挟み込みます。この辺りは明らかにノウハウ不足の初号機であるVision Proと比べて、よく出来ていると感じます。

 ただ正直なところ光学系は、見え方など、かなりQuest 2に近いです。

 解像度は粗さは感じますし、光のボヤけ方もフレネルレンズ特有だなと思います。特にVRゲームで暗い地下を進む場面などでは、ダイナミックレンジが狭く、暗所や黒が薄まってしまうなど、露骨に表現力の低さを感じる部分はあります。このあたり、より高い解像度を求めるのであれば、Quest 3等を推奨します。

 とはいえ、Quest 3と同等の処理性能を持っている端末を、手頃な値段で購入できるというのは大きな恩恵です。

 実際、多くの人にとってはよくわからないカテゴリですので、そもそも「どの要素が必要で、どの要素は重視しなくていいか」さえもわからない状態です。そんななか、Quest 3と同等の性能、完成度の高さを誇る機体が、光学系を妥協することで低コストを実現したというのは、人に勧めるファーストチョイスとしてはこれ以上のないメリットです。独立型に飽きたら、高性能なPCを持っている人ならSteamVRで遊ぶのも視野に入りますし。

 たとえば今回の発表会でも紹介され、筆者が実際にデモをプレイした「バットマン アーカムシャドウ」は、対応プラットフォームは「Quest 3/Quest 3S」です。このように、Quest 3で遊べるタイトルはQuest 3Sで遊べるものだと基本的には考えて良いはず。3と3Sという大きなユーザー数を抱える、同一SoCのプラットフォームは対応タイトルは今後も大きく増えるでしょうし、Quest 3Sだけ対応を打ち切られるという状況も考えにくいです。そうした観点から見ても、大変意義深い入門機だと考えます。

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