
Siriの頭脳をGoogleに委ねる?
AppleがGoogleに対し、Geminiベースの次世代Siri用サーバーの立ち上げを打診していることが分かりました。The Informationの報道をThe Vergeが引用して伝えています。
Appleは現在、Private Cloud Compute(PCC)と呼ぶ独自のクラウド基盤でAI処理を担っています。ところがThe Informationによると、平均稼働率は全体の約10%にとどまるそうです。製造済みのサーバーが倉庫に眠ったまま設置に至っていないのだとか。
PCCのチップには改良版のM2 Ultraを用いているとみられますが、もともと消費者向けに開発した系統のため、Geminiクラスの大規模モデルを動かすには力不足の可能性があるようです。
技術面の課題に加え、Apple社内ではクラウドインフラへの投資に消極的な空気も漂っているといいます。クラウド基盤の構築を率いてきたPatrick Gates氏が退社したことにも報道は触れており、クラウド投資を後回しにしてきた社内文化が背景にあるとみられます。Appleは旧来のNvidia搭載サーバーの廃止も進めていた時期があり、The Informationは社内インフラの状態を「劣化が始まっている」と表現したそうです。
一方のGoogleは前向きな姿勢です。Alphabetの2025年第4四半期(2025年10〜12月期)決算説明会で、Sundar Pichai CEOはAppleとの協業に触れ、Googleが「優先クラウドプロバイダー」としてGemini技術に基づく次世代Apple Foundation Modelsの開発に関わっていく趣旨を述べました。Bloombergは、将来的にSiriをチャットボット的に進化させる段階で、GoogleのTPU(Tensor Processing Unit)上で動かす案が浮上しているとも伝えています。
TPUはGoogleが自社開発したAI専用のプロセッサです。一般的なGPUがゲームからAIまで幅広くこなす「万能選手」だとすれば、TPUはAI計算だけに特化した「専門職」のようなもの。大規模な言語モデルを効率よく回すことに長けていて、GoogleのAIサービスを裏方として支えています。




















