手のひらサイズにこの性能!
GEEKOM様よりi9-13900HKを搭載したミニPC、GT13 Proを提供していただきました。レビューしていきます。
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外観
本体を除くと説明書、電源、VESAマウント用プレートとネジのみでした。
電源は3ピンなので別途変換コネクタを用意する必要があります。
サンワサプライ(Sanwa Supply) 3P→2P変換アダプタ アースコード付き ブラック TAP-AD8BK
本体寸法は112.2mm×112.2mm×38mmといった具合で手のひらに載せられるボディです。iPhone 13 miniの高さが131.5mm、Rakuten miniの高さが106.2mmぐらいですね。
まずは本体正面を確認していきます。正面にはUSB Type-Aが2口、4極対応のイヤホンジャック、電源ボタンがあります。
左側面にはSDカードスロットを搭載。カメラの写真をカードリーダー不要で取り込むことができます。
反対側には上位モデルであればケンジントンロックが備わっていましたが、本機種には搭載されていないようです。
背面には主要な端子が備わっています。左から電源、USB Type-C(USB4)、HDMI、RJ-45 LANポート(2.5GBASE-T対応)、USB Type-A(USB 3.2 Gen2、USB 2.0)、そして更にUSB Type-C(USB4)とHDMIが搭載されています。
起動
USB Type-C端子はDP Altに対応しているので、USB Type-Cケーブル1本をつなぐだけでポータブルモニターに電源と映像信号を供給することができます。
CPUには2年前に発売されたi9-13900HKを採用しています。HKということはノートPC向けでかつオーバークロックが可能になるモデルです。ノートPC向けの中でもほぼ最上位のCPUと言っても過言ではないでしょう。
10nmプロセスルールで作られており、最大4.1GHzで駆動します。メモリにはDDR4 3200MHzの16GBが2枚のデュアルチャネルで装着されています。
GPUはオンボードのIntel Iris Xeが搭載されており、ゲームや映像編集等ハードな条件では厳しいものの、一般的な用途であれば十分です。外部出力もこんなに小さい筐体ながらもHDMIから2系統、USB Type-Cを用いたDP Altで2系の計4系統を4Kで出力することができます。オフィスワークでもデュアルモニターが求められてきている今、問題なく使用できます。
SSDはM.2 PCIe 4.0で接続されており、非常に高速です。ただ、上位モデルではCrucial製でしたが、本製品ではKingston製が搭載されています。このあたりでコストダウンを図っているのでしょうか。
実測値では読み込みが約4GB/s、書き込みが約3.1GB/sと非常に高速です。一般的な作業では何一つ困ることはないでしょう。
有線ネットワークにはIntel製Ethernet Controller I226-Vが使われています。2.5GBASE-Tによる通信が可能ですが、依然不安定な気がするので1000BASE-Tにて運用がおすすめです。無線ではMediaTek製 Wi-Fi 6E対応のMT7922が使用されています。使用感でいうと途切れることなく、原神のような100GBを超える大容量ゲームも問題なくすんなりダウンロードできました。快適です。
また気になるOSのライセンスですが、しっかりOEM版がインストールされていることを確認できました。筆者が確認する限り、GEEKOMのミニPCはすべて認証されていました。安心して買えると思います。
ベンチマーク
有名どころで一通り
Geekbench
シングルコアで2338、マルチコアで9758を記録。昨今の最新PCと比べると非常に劣る結果ではあるものの、まだまだ現役で使っていけるレベルかと思います。
CINEBENCH 2024
最新バージョンのもので測定しました。シングルコア時ではM1以下の性能と評価されました。
マルチコア時のスコアではM1にコア数の多さゆえに勝ったと考えられます。また、デスクトップ版の第9世代i9のスコアは軽々と超えることができているので、2019年以前のPCを使っている人からすれば体感でも違いを感じることができそうです。
3DMARK
3DMARKでもなかなか厳しい評価を受けました。3Dのようなグラフィックスを使うソフトには不向きです。
FF15 ベンチマーク
FF15のベンチマーク結果は案の定「重い」の評価でした。やはりグラフィックスが弱いので、ゲームには不向きのようです。
モンハンワイルズ ベンチマーク
グラフィックが対応していないため、実行不可でした。
ゲーム(原神)
グラフィックスを最低にすればなんとかプレイできます。メインのPCやPS5が故障したときの非常時用には使えそうです。
総評
ゲームや映像編集などグラフィックスが求められない用途であれば、十分に使える性能です。実家のPCに良いのではないでしょうか。基本性能は文句ない上、メーカーによる余計なソフトも一切入っていないのでトラブルで苦労することはなさそうです。ポートも一通り網羅しているので、困ることもなさそうです。
年賀状作成のPCや、家で行うちょっとした事務作業、ネットサーフィンは余裕でこなします。そういう用途であればスペックも十分、動作が遅くなることもそうそうなさそうです。そういう方に非常におすすめです。
直販サイトであればSSDの容量が2TBに増えたモデルも用意されているので、音楽管理を行いたい人には直販で2TBのモデルを購入することをおすすめします。
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