著名リーカーの数码闲聊站(Digital Chat Station)氏は、SONYが開発している2億画素イメージセンサーのスペックをリークしました。2億画素の画素数のモバイル向けイメージセンサーはSamsungなどが商用化していましたが、SONYとしては初。
型番はIMX09Eとなるとのことで、LYTIAとしてはLYT-900番台の商品となるそうです。リークされたスペックは以下の通り。
イメージサイズ | 1/1.12型 |
有効画素数 | 約2億画素 |
ピクセルサイズ | 0.7μm (5000万画素撮影時1.4μm, 1250万画素撮影時2.8μm) |
カラーフィルタ | 16 in 1 Bayer |
AF | 2×2 OCL |
論理回路 | 22nm |
HDR | HF-HDR |
センサーサイズが1/1.12型となっており、フラグシップスマートフォンの広角カメラ向けに開発されたものと考えられます。
この2億画素のイメージセンサーは、通常のイメージセンサーのRGGBのパターン(Bayer配列)を16分割したカラーフィルタ構造であると予想されます。この配列では分割した画素を合算すること(ピクセルビニング)で、2億画素以外にも5000万画素や1250万画素での出力に対応できます。

配列イメージ(画像出典:Samsung Semiconductor)
5000万画素や2億画素から切り抜くことで、2倍や4倍ズーム時でも1250万画素の解像度を維持して撮影できるインセンサーズームも利用可能となります。また、1250万画素にピクセルビニングした際に蓄積できる電荷の最大数(=飽和電荷量)を高めやすいことで、白飛びしにくく明るい場所での鮮明な撮影ができます。
一方で、2億画素のイメージセンサーは、低照度撮影時にノイズが生じやすいと考えられています。しかし数码闲聊站氏によると、IMX09Eは飽和電荷量が向上するだけでなく、感度も大幅に改善されているとのこと。低照度撮影から高倍率撮影まで幅広いシーンで活躍できそうです。
LYT-828に実装されたSONYの最新のHDR方式「HF-HDR(ハイブリッドフレームHDR)」にも対応。低照度用と高照度用の異なるゲイン設定で読み出したデータを合成するDCG-HDR技術と、短時間露光で撮像した露出アンダーのフレームを組み合わせることでダイナミックレンジを拡張できます。IMX09Eでは100db以上のダイナミックレンジ性能を実現する模様です。
数码闲聊站氏はOPPOの来年登場するとされる次期カメラフラグシップ「OPPO Find X9 Ultra」の広角カメラへの搭載を示唆。1型 5000万画素のLYT-900からの変更となります。
さらに、複数の中国メーカーがIMX09Eの試験評価を行っているそうです。日本メーカーの採用にも期待したいところですね。