小中学校への原則的なスマホや携帯電話の持ち込みを禁止とした文科省通知を見直す方向で検討すると、共同通信が報じました。柴山文部科学大臣が19日の閣議後記者会見で明かしたとのこと。
その背景には昨年の大阪北部地震が大きな要因になっていると思われます。ちょうど通学時間を直撃し、子どもは登校直後、親は出勤…という時間帯、お互いの安否を確認し難い状況のなか、回線が混み合う中とはいえ、スマホでの情報取得、家族間の連絡手段としての有用さを痛感する出来事といえました。
筆者自身も大阪北部地震の震源地近くに在住しており、家財の散乱、破損、住居の歪み等を経験し、仕事場への連絡や両親への安否確認にはスマホおよび携帯電話が欠かせないということを実感しました。
文科相の発表よりも早く、大阪府では18日に2019年度から公立小中学校へのスマホおよび携帯電話の持ち込みを認め、校内では子ども自身が管理、緊急時以外には原則使用禁止、といったガイドラインの素案を府内の教育委員会に示しました。実際に持ち込みを認めるか、独自に修正、いつから施行するかは各市町村教育委員会や学校が判断することとされていました。
反対意見としては、スマホを「遊び」に使ってしまい授業の妨げになる、登下校時の歩きスマホの危険性がある……などが挙げられています。
スマホ先進国の中国でも既に社会問題になっています。スマホを没収して叩き潰す教師に国営メディアが疑問を呈したり、生徒側は古いスマホやモックを提出して対抗するなど、なかなかカオスな状況も伝えられています。
しかし、昨年の北部地震の時には「そんなこと言ってられない」という状況だったと感じており、今回災害時の連絡手段として容認する運びとなっているのは、当然の帰結かも知れないと思うところ。
新しいものを導入するときにメリットとデメリットが発生することは避けることは出来ないとはいえ、携帯電話、スマホの役割が多角的になってきて連絡手段、通信手段に留まらず、災害時の情報取得、安否確認といった生命を守る役割も担うシーンもあると言えます。自分で自分を守るということも重要になってきている時代に国や自治体が追いついてきたといっても良いのではないでしょうか。
小中学校へのスマホ持ち込み解禁 https://t.co/MheqaDsjBl
— すまほん!! (@sm_hn) 2019年2月19日