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AppleのAI出遅れは「無様で恥」。Siri担当トップが失敗を認める

 AppleのSiri部門を統括するシニアディレクターのロビー・ウォーカー氏が、Siriチーム会議でAIの遅れは「無様で恥ずかしい」と述べ、この惨状に不満を感じているチームメンバーに同情したそうです。会議の詳細を、Apple関連のリークライターからスクープ記者に転向したMark Gurman氏が、Bloomberg紙で伝えています。

 2025年中に投入と発表され、今春かiOS 18.4、またはiOS 19にて大幅な進化を遂げるとも伝えられていたSiriですが、来年へと大幅にズレる事態に陥っています。

 特に、WWDC2024で華々しくApple IntelligenceのSiri新機能の宣伝が行われていたのにもかかわらず、Siriの宣伝動画が、最近になって突如削除され、大幅な遅延が発生していることをAppleが認めたという一連の流れで、海外でもAppleへの批判の声が強まっていました。

 実際、Appleは機能を紹介するiPhone 16の広告を取り下げ、ウェブサイトの複数の場所に免責事項を追加し、すべての機能が未定の日付に延期されたそうです。

 こうしたSiriに関する遅延の恥ずべき事態は、機能が開発・準備できる前に宣伝するという決定が状況を悪化させたことによるものだとウォーカー氏は分析しているそうです。

 進化したAIのSiriは最大で3分の1ほどは正常に動作しないとのこと。要は開発が間に合っておらず、まだまだ品質が低いことから、機能の導入を遅らせる決定をしたそうです。利用者が信頼可能な水準にまで引き上げ、世界最高のアシスタントにする考えだとのこと。

 2024年6月に発表し、2025年春にも導入予定だった機能が投入されないことは大きな問題ですが、この状態で投入する方が、より悲惨な結果を招いたことでしょう。

 WWDCでのティーザーと顧客の期待が事態を悪化させているとの認識をウォーカー氏が会議内で披露したのは、あくまでマーケティング部門のせいであり、Siri部門のメンバーのせいではないと慰める意図があるでしょう。社内両部門の緊張を示唆しているとも言えるかもしれません。

 Appleは無事、AIで高品質に進化したSiriを投入できるのでしょうか?今後の開発の進展に注目したいところです。

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