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AIアプリは定着しない?サブスク解約率が30%高いとの調査結果

 財布は開くが1年後には消える

 RevenueCatが2026年3月に公開した「State of Subscription Apps 2026」は、11万5000超のアプリ、160億ドル超の売上、10億件超の取引をもとにサブスク市場の現在地を描いたレポートです。主要指標の対象期間は基本的に2025年とのことです。

 この大規模データから浮かび上がったのは、AIアプリの「稼ぐ力」と「残る力」のあいだに横たわる、はっきりとしたギャップでした。

 12か月後の継続率を見ると、年額プランではAIアプリが21.1%、非AIアプリが30.7%。月額プランでもAIアプリが6.1%に対して非AIアプリは9.5%で、長期の定着という面でAIアプリは後れを取っています。ここでいう継続率とは、一定期間後に有効な課金サブスクリプションがどれだけ残っているかを示す指標です。

 ただ、週額プランに限ると景色が変わります。12か月後の継続率はAIアプリが2.5%、非AIアプリが1.7%で、こちらではAI側が上回りました。「AIアプリは全面的に定着が弱い」というより、「月額・年額プランで弱い」と捉える方が元データに忠実だといえます。

 一方で、AIアプリの収益力そのものは強力です。ダウンロードから初回課金への転換率はAIアプリが2.4%、非AIアプリが2.0%。1か月時点のRLTVは18.92ドル対13.59ドル、1年時点でも30.16ドル対21.37ドルと、いずれもAIアプリが上回っています。それにもかかわらず返金率はAIアプリが4.2%、非AIアプリが3.5%と高く、稼げるのに長くは続かないというねじれが見えます。

 売り方の構成にも違いがあります。AIアプリのサブスクは59.8%が月額、24.0%が年額、15.0%が週額という内訳です。非AIアプリは年額が41.8%、週額が30.3%、月額が26.2%と、かなり異なる構成になっています。AIアプリは短いサイクルでまず収益化し、そこから定着を目指すという戦い方を強いられているのです。

 AIはもはやニッチな新興分野ではありません。RevenueCatの分類では全アプリの27.1%がAIアプリに該当し、Photo & Videoでは61.4%、Productivityでは41.1%に達しています。なお、ここでいうAIアプリとは、AIや機械学習が主要な価値となっているアプリを指し、AI機能を少し載せただけのアプリは含まれないとのことです。カテゴリーそのものの景色を塗り替えるほど、AIアプリの存在感は大きくなっています。

 市場全体では、RevenueCatによると、上位25%のアプリは前年比80%成長し、上位10%に至っては306%もの伸びを記録した一方、下位25%は33%縮小したのだとか。9to5Macはこの状況を「中間層が消えつつある市場」と要約しており、サブスク市場が勝者総取りの色を強めていることがうかがえます。AIアプリの定着の弱さは、こうした厳しい市場構造の中で起きている問題でもあるのです。

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