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日本政府、ファーウェイとZTEを入札から除外か。事態は安全保障問題へ

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 以前お伝えした質問主意書・答弁書の続報です。産経新聞は、日本政府がHuaweiとZTEの製品について、情報システム導入時の入札から除外する方針を固めたと報じました。

 これについて、菅官房長官は記者会見において、海外メディアからの質問に答える形で言及しました。

記者:中国関連でひとつお尋ねしたいと思いますが、先日一部の報道では日本政府が安全保障上の観点から中国通信機器大手のHuaweiとZTEの2社を情報システム導入時に入札から除外すると言った報道が出ていましたが、こちら事実関係をお訊かせ下さい。

菅:まず報道については、もちろん承知をしております。我が国の政府機関におけるサイバーセキュリティーはますます重要になってきております、これは事実であります。

 内閣サイバーセキュリティーセンターを中心として、各省庁も連携して必要な取り組みを行っているところでありますので、詳細について事柄の性質上コメントは差し控えたいという風に思います。いずれにしても、我が国全体のサイバーセキュリティの向上に向けて、引き続き様々な観点からしっかりと取り組んで参りたいという風に思います。

 根も葉もない噂であれば、踏み込んだ否定をしてもいいはずですが、あくまで「事柄の性質上コメントを差し控える」としました。

 中国メーカーHuaweiとZTEの2社は製品にバックドアを仕込んでいるのではという疑いは昔から根強く囁かれており、アメリカでは米国議会で情報機関FBI、CIA、NSAが揃って中国メーカー製品を利用しないことを提言しています。日本政府に何らかの対応が求められるのも当然と考えられます。おそらく社名などを明言しない形で事実上排除する仕組みを作るものと予想します。

 米国では、既に政府機関や米民主党では2社の製品は使用を禁じられています。米軍基地内でも販売が規制。オーストラリア政府も5Gインフラ整備において2社を事実上排除。中国大陸を支配する中華人民共和国と対立関係にある台湾(中華民国)では、既に国軍から中国メーカー製品は排除されています。

 HuaweiやZTEに何らかの措置を講じている国はイギリス、オーストラリアであり、ここに日本も続く形となります。日英豪はいずれも米国の同盟国であり、台湾も米国国内法「台湾関係法」によって事実上の同盟関係を擬制。つまりHuaweiやZTEの問題は、貿易摩擦の枠を超えて安全保障問題としても語られることになります。

 最近の中国外交部は2社を擁護する際、「自由貿易」を主張しています。社会主義国中国が大国として君臨し「自由貿易」を主張している構図、タイムマシンで20年前の人に教えても、誰も笑って信じてくれないかもしれませんね。

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