安全?危険?ファーウェイ、日本向けに声明発表。

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Huaweiがプレスリリースを公開

従来通りの原則を改めて表明

 中国メーカーHuaweiの日本法人にあたる華為技術日本株式会社(ファーウェイ・ジャパン)は、日本法人社長である王剣峰(Jeff Wang)名義にて、「ファーウェイ・ジャパンより日本の皆様へ」と題したプレスリリースを公開しました。

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(2015年にHuawei Japan社長に就任した王剣峰氏)

 それによるとHuaweiはサイバーセキュリティの重要性を十分に認識、事業を展開する全ての国と地域の法規制および国際電気通信規格を遵守し、全領域においてセキュリティとプライバシーを守っているとの従来通りの原則を改めて表明。

一部報道は「事実無根」

 Huaweiは純粋な民間企業であり、自社の商業的利益をセキュリティーやプライバシーに優先させることは決してないと主張、「これまでにいかなる政府や機関からも当社の技術へのアクセスを要求されたことはありません」としています。

 「製品を分解したところ、ハードウェアに余計なものが見つかった」「マルウェアが見つかった」「仕様書にないポートが見つかった」といった一部報道は事実無根であると改めて強調、日本の導入試験にも合格しているとしました。

日本に貢献

 日本法人では約1000名の従業員のうち75%を現地採用、2011年には経団連(日本経済団体連合会)にも加盟。東日本大震災時にはいち早く被災地に人員を送り通信ネットワークの復旧を行うなど、日本社会への貢献を強調。

 2018年には、日本企業から6700億円の部品を調達、これは日本の対中国輸出額の4%に相当する金額であるとアピールしました。

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筆者の見解

好きな端末を使えばいい

 与党関係者を情報源とした、Huawei製のスマートフォンに「余計なものが見つかった」との報道については、現在においても確たる証拠は発見されていません。

 その続報として元防衛省の研究者を情報源とし、Huaweiの法人向け端末にスパイウェアが組み込まれ中国政府に情報を送信しているといったテレビ報道もありましたが、これを事実無根であるとして法的手続きを行うことをHuaweiが明言した直後、FNNから該当番組のWeb記事版があっさりと削除されました。

 確かに米携帯キャリアのHuawei Mate 10 Pro発売中止や米軍基地内でのスマホ販売禁止などもありましたが、米国政府が本当に強く懸念している本丸は、ネットワーク側、つまり米軍駐留国や同盟国の通信事業者基地局におけるHuawei製やZTE製機器の採用についてです。

 基本的に問題は国家対国家、国家対企業、要は外交安全保障の領域であって、たとえ日米政府がどのように言おうとも、自衛隊や政府関連の仕事に従事していない限り、個人として自己責任でどのような端末を使おうと自由であると思います。

 ちなみに、EE Times Japanは、Huawei Mate 20 Proを分解したものの、「余計なもの」は見つからなかったと報告しています。

政府として一定の対応はやむを得ない

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 一方で、中国で2017年に全国人民代表大会で可決した国家情報法では、国家の情報活動を支援・協力することをあらゆる組織に義務付けており、中国政府がHuaweiに対して協力を求めた時に断ることが不可能であるとしてアメリカの国防関係者が警戒していると報じられています。

第七条 任何组织和公民都应当依法支持、协助和配合国家情报工作,保守所知悉的国家情报工作秘密。

中华人民共和国国家情报法_中国人大网

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 中国政府からの技術アクセス要求の実例はこれまでには無く、コンプライアンス(法令)を遵守してきたというHuaweiの主張はおそらく真実だろうと思いますが、将来に渡って「中国の」コンプライアンスを遵守することを求められたケースによって起き得る事態こそが懸念されているのであって、これを予防・対策すべく、外交安全保障を管轄する政府の立場として一定の歯止めをかけることを検討するのは当然ではないでしょうか。

 筆者の見解としては、従来から日本政府官庁が中国製品調達を行っていなかったこと規定明文化や、今後の5G選定からの除外はやむを得ない措置ではないかと思います。ただ、米加による孟晩舟CFO逮捕や、既存4G設備からの排除は、過剰対応であるとも感じます。

 また、どのように対応するのが適切なのか、議論をする過程において、与党関係者が怪情報を流すといったようなことは、単に国民を不安に陥れるばかりであるため、軽挙妄動はこれを厳に慎むべしと思います。