
Metaが人型ロボット向けAIで攻勢を強めています。同社は5月1日、人型ロボット向けAI基盤モデル、つまりさまざまな動作の土台となる汎用AIを開発するスタートアップ「Assured Robot Intelligence(ARI)」を買収したことを認めました。買収額は非公開です。TechCrunchやBloombergが伝えています。
ARIは、人型ロボットに家事などの物理労働をこなさせるための基盤モデルを手がけてきた企業です。共同創業者は、NYUで教鞭を取ってきて、Amazonが買収したFauna Roboticsを共同創業したLerrel Pinto氏と、元Nvidia研究者でUCサンディエゴ准教授のXiaolong Wang氏です。両氏を含むARIチームは、Metaの研究組織「Meta Superintelligence Labs」に合流します。
ARIチームや共同創業者らが取り組んできたのは、全身制御モデルと「eFlesh」と呼ばれる触覚センサーです。3Dプリント可能な微細構造に磁石と磁力計を組み合わせ、ロボットの触覚を再現するというものです。つまり、ロボットの動きと現実世界をつなぐ難所を、ハードとソフトの両面から攻めるアプローチです。
Metaの狙いは、自社ブランドのロボット発売を急ぐよりも、自前のハード開発も進めながら、AI、センサー、ソフトウェアを他社製ロボットにも広げる「人型ロボット界のAndroid」を目指す路線に近いとみられます。GoogleがスマホOSで取った戦略を、ロボットに持ち込む構えです。Metaは「このチームは、我々のモデルとフロンティア機能を、ロボット制御や自己学習、全身人型制御へと設計する深い専門性をもたらす」とコメントしています。なお、ARIのスタッフは、2025年に立ち上がった社内チーム「Meta Robotics Studio」と密に連携するとされています。
AGIの次の大きな焦点は、いよいよ「物理世界」に移りつつあります。スマホの覇権争いを、各社がもう一度ロボットで繰り返しているようにも見えます。


































