
100万DLの熱狂、半年で幕引き。
OpenAIが動画生成プラットフォーム「Sora」の終了を発表しました。
画期的なマイルストーンには変わりがないので、きっとバカに包丁を持たせるがごときアプリだけ停止してAPIは提供し続けるんだろうと初報では思っていたら、なんとAPIを含む開発者向け提供も終了となるのは、率直に驚きました。Soraチームは「Soraにお別れを告げます。アプリとAPIの終了スケジュール、作品の保存方法については追って共有します」と投稿しています。
Soraは2025年9月にiPhone向けの単独アプリとして華々しくデビューしました。テキストから動画を生成できるツールとして注目を集め、公開から5日足らずで100万ダウンロードを突破。これはChatGPTよりも速いペースでした。遠慮という言葉が辞書にないどころか無軌道、無鉄砲、無制限という言葉で分厚いページを埋め尽くすかのような楽しい動画がたくさん出力できる神アプリで、App Storeでも大人気、一時は米ストアで1位に。もちろん当時の日本政府もお気持ちを表明するほどの絶大な人気を誇っていました。
しかし勢いは長く続きませんでした。年明けにはダウンロードや消費額の減速が報じられ、知的財産を巡る懸念とガードレール(AIが著作権侵害や有害な出力をしないよう設けられるフィルター制限)強化が逆風になったとの見方も出ています。Soraは、プロの制作ツールとSNS的な遊び場のあいだで、立ち位置を定めきれなかったようです。ま、ガードレールを厳しくすればするほど安全にはなっても、ユーザーから見ると刺激が足りなくなったり、思い通りの動画が作れなくなったりと、つまんなくなりますからね……。
巻き添えになったのがDisneyとの大型提携です。2025年12月に発表されたのは、DisneyがOpenAIに10億ドルを出資し、あわせてSora向けにキャラクターをライセンスする3年契約でした。OpenAIのSora終了に伴い、この提携も解消に向かうことに。この調子だと「ChatGPTに動画機能対応」も、取りやめの可能性がありそうですね。
動画生成AI市場では、著作権者との折り合いの難しさも表面化しています。ByteDanceも動画生成モデル「Seedance 2.0」を巡ってハリウッド大手との紛争を抱え、世界展開を停止したと報じられました。技術的に「作れる」ことと、ビジネスとして「出せる」ことの間には溝があるということですね。あっけない幕引きとなりました。
より根本的な背景としては、OpenAIの戦略転換があります。年内の上場観測がある中、同社は製品の整理を進めています。ChatGPTとコーディングツール「Codex」、ウェブブラウザ「ChatGPT Atlas」を束ねる「スーパーアプリ」構想が報じられており、企業向け製品やコーディング分野を重視する姿勢が鮮明です。金食い虫の動画AIは切って、収益体制改善を急ぐ方針なのでしょう。
We’re saying goodbye to the Sora app. To everyone who created with Sora, shared it, and built community around it: thank you. What you made with Sora mattered, and we know this news is disappointing.
We’ll share more soon, including timelines for the app and API and details on…
— Sora (@soraofficialapp) March 24, 2026




















