
中国vivoは中国国内で、カメラフラグシップスマートフォン「vivo X300 Ultra」を発表しました。
SoCはQualcomm製 Snapdragon 8 Elite Gen 5であり、35mmメインカメラにはSONY初の2億画素イメージセンサー「LYTIA 901」を搭載。望遠カメラは手振れ補正が強化され、オプションとして400mmのテレコンバーターが用意されています。
3眼全てで4K 120fps 10bit Logでの撮影が可能で、プロ向け撮影UIを用意するなど、充実した動画撮影機能に対応しています。
Index
デザイン
前世代のX200 Ultraと同様に、カメラバンプは円形。メインカメラのイメージセンサーの大型の影響からか、バンプの厚みはさらに増しているようです。

カラバリは、グリーン、ホワイト、ブラックの3色。グリーンとホワイトは背面の下部の色が異なるツートンカラーを採用し、一眼カメラのグリップをイメージしているのだと思われます。ホワイトには雪山をイメージした陰影を施しています。

側面のカメラコントロールキーは残念ながら廃止となりました。
ディスプレイ
画面は中国BOE製 Q10+発光素材の2K OLEDディスプレイを搭載。リフレッシュレートは144Hzへと向上しています。

最低1nitの低輝度駆動や、2160Hz PWM調光と全輝度でのDC調光、自然光に近い光を発する円偏光技術を実装し、目の保護性に力を入れています。
パフォーマンス
SoCには最新のSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載。前世代より、20%パフォーマンスが上がり、電力効率を35%高めているとのこと。

放熱設計としては、ベイパーチャンバーの面積を14%拡大。内部の液体が熱源に戻る速度を高めることで、より快適な温度を保持できるようになるといいます。
バッテリー容量はX200 Ultraの1.1倍の6600mAhの大容量で、100W有線急速充電と40Wのワイヤレス充電に対応。ソフトウェアによる電力管理技術と合わせることで、最大4時間の4K 120fps Log撮影を可能にしています。

また、Xシリーズはスピーカーがウィークポイントでしたが、上部スピーカーを0.8ccの音響空間を備える新型に変更し、より左右対称な音場で豊かな低温、クリアなボーカルを実現したといいます。
このほか、31本のアンテナとWIFI信号強化チップの搭載や、より高速な超音波3D指紋認証、IP68・IP69の防水防塵対応といったスペックを有しています。
カメラ
ハードウェア
カメラは従来通り3眼構成。
35mm標準カメラにはSONY製の2億画素1/1.12型イメージセンサー「LYTIA 901」を搭載。センサーの感光面積が30.9%、飽和電荷量が32%向上し、より多くの光を取り込むことが可能に。また、LN4と呼ばれるノイズ低減技術とDCG-HDRを組みわせることで、高いダイナミックレンジを実現しています。

レンズコーティングも改善し、7枚の構成レンズのうち、1枚のガラスレンズの反射率を30%、6枚のプラスチックレンズの反射率を20%低減しています。光学手振れ補正はCIPA 6.5の補正能力を有しています。CIPA規格とは国際的な業界団体が定めた規格であり、数字はピッチ・ヨーの角度ブレを補正できる段数を示します。

超広角カメラはX200 Ultraと同じく、1/1.28型 5000万画素のSONY LYTIA 818を搭載。依然としてスマホカメラの超広角カメラとして最大級であり、CIPA 6.0の光学手振れ補正も実装。電子手振れ補正と組み合わせて、24mmの画角でジンバル級の強力な安定性と高画質を両立するといいます。

望遠カメラには、1/1.4型の2億画素イメージセンサー「ISOCELL HP0」を搭載。前世代と比較して信号対雑音比が10%改善しているとのこと。HP0では60fpsのオートフォーカスに対応し、vivoのアルゴリズムと組み合わせてトラッキングAFを改善。22の動体撮影のシナリオにおいて、87%の合焦率を実現しているとのこと。

レンズはX200 Ultraのf/2.27からf/2.67へと暗くなっていますが、代わりに光学手振れ補正が強化。通常の望遠カメラは0.7°~1.0°の補正角度ですが、X300 Ultraは3°の補正角度を実現。ジンバル級の手振れ補正を謳い、CIPA 7.0の補正能力を有しています。この手振れ補正は動画撮影の手振れ補正の安定性を向上だけでなく、テレコンバーター装着時の安定性も向上させるそうです。
200mm・400mm テレコンバーター
X200 Ultraでは望遠カメラに装着し、レンズの拡大倍率を向上させるZeiss監修の200mmテレコンバーターが利用可能でした。今回X300 Ultra向けに2種類の新しいテレコンバーターが用意されています。

左がG2、右がG2 Ultra
一つは200mm(23mmの8.7倍)の新しいテレコンバーター「G2」は、前世代のものより、小型・軽量化。10cm以下と口紅サイズまで小さくなり、重量も153gと27%軽量化しています。
小型化したにも関わらず、レンズ枚数は13枚から15枚に増加し画質が向上。さらにX300 Ultraのジンバル級の望遠カメラ手振れ補正と合わせることで、200mmの画角でもCIPA 6.5の手振れ補正能力を有するといいます。
もう一つは、200mmの2倍の拡大倍率の400mmでの撮影を実現する「G2 Ultra」。Zeiss APOの高品質な15枚の精密なレンズから構成されています。
装着することで23mmの17.4倍で2億画素撮影を可能にし、1600mm(69.4倍)も実用範囲であるとしています。倍率は2倍になっているのにもかかわらず、前世代より5mmしか長くなっておらず、ある程度の携帯性も有しています。
X300 Ultraに装着することで、400mmでもCIPA 4.5の手振れ補正能力と60fpsのトラッキングAFを可能にし、遠くにいる動物をブレずに撮影できるといいます。

これらのテレコンバーターは写真・動画撮影の両方で利用可能であり、14のモードで使用可能です。
2300mAhのバッテリー内蔵のハンドルキットも別売で用意されています。
画像処理
iPhone 15シリーズが2400万画素撮影に対応して以降、色んなメーカーがデフォルトの撮影画素数を向上させてきましたが、X300 Ultraでvivoもついに2500万画素撮影がデフォルトの撮影画素数に。どの撮影条件でも画素数は落ちることがなく、さらに14mmから400mmのどの画角でも2500万画素で記録できるといいます。
また、X300 Ultraでは色再現性の向上に注力し、原色カメラを謳っています。
12のスペクトルチャンネルの500万画素マルチスペクトルカメラを搭載。このカメラの画素レベルの色情報を利用することで、均一でない複雑な照明条件でも目で見たのに近い色合いを再現できるといいます。

前世代との比較
さらに、フィルムカメラの柔らかく心地よい自然な階調表現を目指し、独自のHDRアルゴリズムを導入。ディテールを保持し、自然なハイライトの遷移を表現できるといいます。また、色調を変えた時の色被りを防ぐ色覚モデルの導入や、HDR写真表示のアルゴリズムの改善をおこなっているようです。
フィルムスタイルとカラーパレット
X300 Ultraでは、鮮明・原色の他、質感、モノクロ、追光、リッチ、冷白、ネガ、ポジのカラースタイルを用意しています。

さらに、トーンとカラーを編集し、自分好みのカラースタイルを作成できるパレットモードを追加。露出や光の効果、シャープネスなど様々な項目も調整でき、さらには、作成したカラースタイルをQRコードやパスワードでシェアすることも可能です。

このほか、連写速度の向上や逆光性能の向上したポートレートモードや、より質感が自然になった風景モードなど、各モードが強化されています。
AI機能として、AIカメラアシスタント機能を追加。撮影時にリアルタイミングでシーン認識を行い、構図や撮影モード、カラースタイルなどをAIが提案してくれます。
動画撮影
14mm・35mm・85mmの全てのカメラはOIS(光学手振れ補正)に対応し、4K 120fps DolbyVision、4K 120fps 10bit Log、4K 60fpsシネマティックポートレート、4Kタイムラプスの撮影が可能となっています。200mm・400mmのテレコンを装着して撮影することも可能です。
さらに、Galaxyが対応したことで話題となった422 APVビデオエンコーディングに対応し、ロスレス品質で劣化なく繰り返し編集することができます。
プロフェッショナル向けの撮影UIも新しく用意し、高度なパラメーター撮影を可能に。カスタマイズ可能な3D LUTモニタリングにも対応し、見たままが得られる製作体験が可能だといいます。SmallRigから共同開発の映像制作用ビデオキットも発売予定。

4つのマイクにより、録音品質も向上。コンサートボーカル、アンビエンス、オープニングショットなど6つの録音モードをシーン合わせて切り替えることが可能です。
写真だけでなく動画撮影においても原色再現を強調しています。独自の映像パイプラインにより、RAWから豊富な情報を正確にマッピングし、スムーズなトーン遷移とロスレス品質を実現するとのこと。4K 60fps撮影時には、写真撮影と同様、ネガ・ポジなどのカラースタイルを選択し、詳細なカスタムができます。

前世代との比較
さらに、一般ユーザー向けの機能として、映画のような雰囲気の撮影を行える2種類のビデオモードを追加。
Film Styleモードでは古典的な映画のような色彩に加え、伝統的なフィルムの粗っぽさやモーションブラー、周辺減光などを再現。2.4:1の広いアスペクト比と4K 24fpsでの撮影も可能です。
Film Lookモードは、逆に現代的な映画の雰囲気を再現。4K 60fpsの豊かな色調で滑らかな視覚体験を16:9の比率で撮影できます。

発売日・価格
「vivo X300 Ultra」は中国国内で4月3日に発売予定。価格は6999元(約16.2万円)から。
2種のテレコンバーターやハンドルキットなどが付属したウルトラフォトグラファーキット(16GB+1TB)も発売し、価格は11999元(約27.8万円)。

ウルトラフォトグラファーキット
スペック
| OS | OriginOS 6 (Android 16) |
|---|---|
| SoC | Qualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 5 |
| メモリ | 12/16GB LPDDR5X Ultra (16GB+1TB衛星通信バージョンのみLPDDR5X Ultra Pro ) |
| 容量 | 256/512GB,1TB UFS 4.1 |
| 画面 | 6.82型 WQHD+ (3168×1440) 有機EL LTPO 1-144Hz可変リフレッシュレート 局所ピーク輝度:4500nit 2160Hz PWM調光+DC調光 フラットディスプレイ |
| カメラ | 標準:35mm 2億画素 LYTIA 901 1/1.12型 0.7μm f/1.85 CIPA 6.5 OIS 超広角:14mm 5000万画素 LYTIA 818 1/1.28型 1.22μm f/2.0 CIPA 6.0 OIS 光学3.7倍望遠:85mm 2億画素 ISOCELL HP0 1/1.4型 0.56μm f/2.67 CIPA 7.0 OIS 望遠マクロ撮影 500万画素 12chマルチスペクトルカメラ |
| インカメラ | 5000万画素 f/2.45 AF |
| 電池 | 6600mAh 100W有線急速充電 40Wワイヤレス急速充電 ワイヤレス逆充電 |
| 寸法 | 162.98×76.81×8.49mm, 237(232)g ()内はブラック |
| カラー | シルバー、ブラック、グリーン |
| その他 | 3D画面内超音波指紋認証 ステレオスピーカー USB 3.2 vivo VS1 IP68/IP69 X軸リニアモーター 衛星通信(16GB/1TB衛星通信版のみ) |


















