
NTTドコモとNECは、AWS上に商用5Gコアネットワーク(5GC)を構築し、2026年2月26日から国内初の商用サービスを開始したと発表しました。AWSジャパンによると、自社仮想化基盤(オンプレミス)とAWSクラウドを組み合わせたハイブリッド環境での5GC商用サービスはアジア太平洋地域の通信事業者としても初とのことです。
このハイブリッド構成の最大の利点はトラフィックへの柔軟な対応力で、突発的な需要増にはAWS側で容量を拡張し、落ち着けば縮小できます。約9100万契約者を支える次世代インフラとして、ドコモは順次5Gサービスをこのハイブリッド構成へ移行していく方針です。
また今回の商用展開に合わせ、ドコモはNTTドコモビジネス・NTTドコモソリューションズと連携し、Agentic AIを活用した5GC構築自動化に世界初で成功したとしています。「Amazon Bedrock AgentCore」と「Strands Agents」で複数のAIエージェントを構築し、MCP(Model Context Protocol)をGitOpsと統合したアーキテクチャにより、5GCの構築期間を従来比約80%短縮しました。
GitOpsとは、インフラの「あるべき姿」をGitに定義しておき、実システムが自動でその状態に追随し続ける運用手法です。手作業によるミスや属人化を防げるのが強みです。
5GCの基盤にはAWS独自開発の「Gravitonプロセッサ」を採用しています。検証ではGraviton2上での電力消費量が約70%削減されており、商用環境のGraviton3でも同等の環境負荷低減が見込まれます。
さらにドコモは2026年2月4日から、モバイルネットワーク保守向けAIエージェントシステムの商用利用も開始しました。基地局からコアネットワークまで100万台以上の装置からのトラフィック・警報情報をAmazon Neptuneなどを経由してリアルタイム分析し、異常検知から被疑箇所の特定・対処案提示までを自動化。複雑な障害への対応時間を約50%削減できるといいます。
一方NECは2026年2月27日、AWSのAgentic AI「Kiro」を活用し、6G/5GコアのUPF(ユーザプレーンファンクション)のライフサイクル全体をAIが自律管理する技術を実証したと発表しました。従来は手作業で数週間要していた設計から初期サービス立ち上げまでの工程を、数時間に短縮できる可能性があるとしています。



















