
BRAVIA新会社の51%、TCLの手に。
ついに来ました。ソニーとTCLが、ホームエンタテインメント領域における戦略的提携について、法的拘束力のある確定契約を締結しました。ソニーが3月31日に正式発表しています。
新会社の社名は現時点の予定で「BRAVIA株式会社」(英名: BRAVIA Inc.)です。まずソニーがホームエンタテインメント事業を承継する設立準備会社を設立し、その株式の一部をTCLが引き受けることで、TCLが51%、ソニーが49%を出資する合弁会社とする計画です。新会社はTCLの連結子会社、ソニーの持分法適用関連会社となる予定です。TCLの支払対価は現時点で約754億円と想定されており、実行時の純有利子負債や運転資本などで調整されます。
「持分法適用関連会社」とは、親会社ではないけれど一定の影響力を持つ出資先のこと。連結子会社ほどがっちり取り込むわけではなく、利益の持ち分だけを自社の決算に反映させる仕組みです。ソニーにとっては「完全に手放すわけではないが、主導権はどちらかといえば相手側」というポジションになります。(TCL側は5人中3人の取締役と初期のChairperson/CEOを指名)
さらに、提携の一環として、ソニーはホームエンタテインメント製品の製造機能を担う子会社Sony EMCS (Malaysia) Sdn. Bhd.の持分100%をTCLに譲渡します。代表取締役 会長 兼 CEOには木井一生氏、取締役 兼 共同COOにはTCL側からBiao JIANG氏、ソニー側から平位文淳氏が就く予定です。所在地は東京都品川区のソニーシティ大崎内を予定しており、事業開始は2027年4月を見込んでいます。
対象はテレビだけにとどまりません。一般消費者向けテレビ「BRAVIA」、B2B BRAVIA、業務用LEDディスプレイ、プロジェクター、ホームシアターシステム、コンポーネントオーディオなどに関する事業をBRAVIA株式会社が引き継ぎます。製品開発・設計から製造、販売、物流、顧客サービスまでを一貫してグローバルに運営し、「ソニー」および「ブラビア」の名称も引き続き使用します。
表向きには、ソニーが長年培ってきた高画質・高音質技術やブランド力と、TCLの先端ディスプレイ技術やコスト競争力の掛け合わせが狙いです。
1月の基本合意から約2か月で、目途とされていた3月末での確定契約締結に至りました。「ソニー」と「ブラビア」の名称は残る一方、出資比率ではTCLが過半を握る体制。ハンドリング余地は残しつつも、事実上のホームエンターテインメント事業の売却と言ってもいい状況。今後の展開が注目されます。


















