
米連邦通信委員会(FCC)は2026年3月23日、米国内において、海外で製造された一般消費者向けのルーターの輸入を全て禁止すると発表しました。
米国内への輸入が禁止されるのは、無線・有線を問わず、海外で製造された全てルーター。規制の対象となる製品は、FCC認証を受けることが禁止されます。一般の消費者向けルーターは、米国内での輸入や流通、販売に先立ってFCCの機器認証が必要であるため、米国内での使用または販売を目的とした輸入も禁止されることとなります。
FCCは、今回の決定について、海外製ルーターがサプライチェーン上の脆弱性や深刻なサイバーセキュリティリスクにつながると説明。対象の製品は米国以外の全世界であるものの、特に中国製の製品を意識した政策であることは明確であり、通信機器を巡る経済安全保障を強化する狙いがあると見られます。
とはいえ、個人消費者向けで米国製ルーターで絞るとほとんど選択肢ないのでは、と思ってしまうところ。
では、Wi-Fiルーターを使いたい米国民はどうすればいいのか?
実のところ、すでに市場に流通している製品に影響はなさそうです。購入済みの既存モデルの利用も継続でき、すでにFCC認証を取得している製品については輸入や販売も引き続き可能とのこと。
さらに、既存機種向けのファームウェア更新も、少なくとも2027年3月1日までは認められる模様です。当面は大丈夫そうですが、その先は不透明ですよね……。
一方で、新モデルを今後も米国で展開したいメーカーにとってはハードルが上がります。ロイター通信によれば、米国家庭向けルーター市場における中国系企業が占める割合は、全体の約60%にも上るとのこと。TP-Linkのような主要ブランドはもちろん、GoogleのNest Wifiシリーズも米国外で製造されており、米国防当局等の機関による条件付きの承認も取得可能ではあるものの、多くの場合で流通経路の見直し等が必要となります。
FCCは、2025年12月にも海外製ドローンの新規輸入を制限する同様の措置を打ち出しており、海外生産に依存する体制見直しを着実に進めています。今後は、米国向け製品の生産拠点を用意するのか、あるいは条件付き承認を取りに行くのかで、メーカー各社の対応が分かれてきそうです。
情報元FCC




















